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扶養に入っている学生の年間収入が103万円を超えた場合の確定申告について

現在親の扶養に入っている大学生です。
飲食店のアルバイトとガールズバーの掛け持ちで収入が103万円を超えました。
確定申告しようと考えているのですが、ダブルワークを親に知られたくありません。

1年間の収入は、
飲食店アルバイト 約52万円
ガールズバー 約120万円
でした。
(ガールズバーの報酬は毎月約10%源泉税が引かれています)

経費で落とせる可能性がある美容品代や衣装代、交通費の領収書をとっていたため計算したところ約52万円分ありました。

質問①
確定申告しなかった場合、会社から親に何らかの知らせがくるのでしょうか?
質問②
103万円を超えたことにより親の負担はどれくらいになるのでしょうか?また、確定申告の有無で負担額が変わることはあるのでしょうか?
質問③
確定申告をした場合、親にバレる可能性はありますか?
質問④
この状況で、親にバレずにすむ方法はあるのでしょうか?

複数の質問となり申し訳ございません。
確定申告、扶養控除に関する知識が乏しいため、教えていただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。

税理士の回答

① 確定申告しなくても、市区町村経由で親に通知が届く可能性があります。
② 年収が103万円を超えると、親の所得税・住民税の負担が増えます(数万円程度)。確定申告の有無で金額は変わりません。
③ 確定申告をすると住民税の通知が親に届き、バレる可能性が高まります。
④ 市区町村役所に「親の扶養とは別に住民税の通知を自分宛にする」手続きをすれば、親に通知が届かない可能性があります。

ご回答いただきありがとうございます。
確定申告をしないでいるより、市町村区役所に「親の扶養とは別に住民税の通知を自分宛にする」手続きを行って確定申告をするという方法が1番親に知られる可能性が低いということでしょうか?

その通りです!
確定申告をして住民税の通知を自分宛に変更する手続きが、親に知られる可能性を最小限に抑える最善の方法です。

具体的な手順
1. 確定申告時の「住民税の徴収方法」の選択
確定申告書に「住民税・事業税に関する事項」という欄があります。この中で「住民税の徴収方法」の項目に「自分で納付(普通徴収)」を選択してください。これを選ぶことで、住民税の納付書が自分宛に送られます。

2. 市区町村役場で確認または手続きを行う
確定申告後、不安な場合は、市区町村役場の住民税担当窓口で「住民税の通知を自分宛に送ってほしい」と依頼できます。念のため、確定申告の控えを持参してください。

3. 住民税納付の管理
確定申告後、普通徴収の納付書が自宅宛に送られてきます。その際、期日までに確実に納付することで、親に知られるリスクを回避できます。

補足
- 注意点: 市区町村によっては、自動的に普通徴収に切り替わらない場合もあります。そのため、確定申告後に役場で確認を取ることをおすすめします。
- 親の扶養から外れる通知の可能性: 確定申告をしても親にバレるリスクはほぼなくなりますが、親が年末調整や確定申告を行う際に「扶養控除が外れた」と税務署から通知が来る可能性があります。これは確定申告の有無に関わらず、収入が103万円を超えた場合に起こるため、完全にリスクをゼロにはできないことをご了承ください。

この方法を採用することで、親に知られるリスクを大幅に低減できますが、絶対にバレたくない場合は、親が扶養控除の適用を受けていないことを確認する必要があります。それが難しい場合でも、今回の対応で住民税の通知を防げる可能性は高いです。

とても詳しく教えていただきありがとうございます!
この手順で手続きしてみます。

繰り返しの質問となり申し訳ございません。
この手順で確定申告した場合、住民税の支払いを私自身が行うことができると思うのですが、親の所得税の負担が増えることはありますか?
それと、住民税の支払いは大体いくらくらいになるのでしょうか?

親が扶養控除の適用を受けていないかの確認ですが、103万円を超えると扶養が外れるから気をつけてと言われていたので扶養控除の適用を受けていると思います。

1. 親の所得税の負担が増えるか?
親が扶養控除を適用している場合、あなたの所得が103万円を超えると扶養控除の適用が外れるため、親の所得税と住民税の負担が増えます。確定申告をしてもしなくても、扶養控除が外れる時点で親の負担は増えるため、これは避けられません。

親の負担増の目安
- 所得税:扶養控除額(38万円) × 親の所得税率(10~20%と想定)
- 住民税:扶養控除額 × 10%

例えば、親の所得税率が10%の場合:
- 所得税:38万円 × 10% = 38,000円
- 住民税:38万円 × 10% = 38,000円
合計 76,000円が増加します。

2. 住民税の支払い額
あなたの収入から基礎控除や必要経費を差し引いて計算します。

計算の流れ
1. 収入の合計
- 飲食店アルバイト:52万円
- ガールズバー:120万円
合計:172万円

2. 必要経費を控除
172万円 - 必要経費52万円 = 120万円

3. 基礎控除を適用
120万円 - 基礎控除48万円 = 72万円(課税所得)

4. 住民税の計算*
課税所得72万円 × 10%(住民税率) = 72,000円(住民税額)

注意
- 一部の自治体では均等割(5000円程度)が加算されるため、住民税の合計は約77,000円前後になる可能性があります。
- この住民税は「普通徴収」を選べば、自分で支払いを行えます。

親が扶養控除を適用している場合のポイント
あなたの収入が103万円を超えたため、扶養控除が外れることになります。この影響で親の所得税と住民税が増えるため、事前に親に収入超過について説明しておくことが望ましいです。特に、収入の理由や今後の計画(例えば、学費や生活費の補助のため)を説明すれば、理解してもらいやすいでしょう。

まとめとしましては
1. 確定申告をして住民税を自分で支払うことで、親に直接的に通知がいくリスクを軽減できます。
2. 親の所得税・住民税の負担は扶養控除が外れる影響で増加します(負担増の目安は76,000円程度)。
3. あなたの住民税は、課税所得72万円の場合、約72,000~77,000円程度になる見込みです。

103万円を超えることで扶養控除されていた親の所得税と住民税、それに加えて私自身の住民税を支払う必要があるのですね。
詳しく計算していただきありがとうございます。
支払えるよう準備しておこうと思います。

親の負担額が増えるのは避けられないということは、103万円を超えたことを隠すのは難しいということですよね…
ネットで103万円を超えてしまった人の事例を見てみたのですが、このまま親に何も話さなかった場合、今後親が会社から指摘を受けてしまう可能性が高いことがわかりました。そうなった場合、脱税として扱われるということですかね?

親に正直に話し、確定申告で扶養控除の適用を取り消してもらうことは可能なのでしょうか?

結論から申し上げると、103万円を超えたことを親に話し、確定申告や年末調整で扶養控除を取り消してもらうことが最善です。親が会社で年末調整を受けている場合、扶養控除の適用を続けたままだと、税務署や会社が異常に気づき、後に指摘を受ける可能性が高いです。これが「脱税」とみなされる可能性もありますが、意図的でなければ修正申告や追加納税で済むケースが一般的です。

親が会社に相談すれば、年末調整で扶養控除を取り消し、正しい税額で処理できます。もし年末調整が終わっている場合でも、親自身が修正申告を行うことで対応可能です。また、あなたが確定申告をする際に「普通徴収」を選べば、親への通知リスクを抑えつつ、住民税は自分で支払えます。

いずれにせよ、親に正直に話し、扶養控除が外れることで増える負担について一緒に計算・共有することが親の信頼を保つためにも重要です。

本投稿は、2025年01月12日 09時46分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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