付録に対する利益の計算方法
本についてくるカードを売って利益がでた場合その本を買った値段丸々を引いて利益計算してよいのでしょうか?
税理士の回答
結論
本の購入代金を丸ごと経費として差し引くことは難しいです。
カードを売って利益が出た場合、本の購入代金は「合理的に按分」して計算する必要があります。
理由
税務上は売却した資産の取得に直接対応する取得価額のみを控除できるという考え方を取ります。
今回のケースでは、
本 → 相談者様が読むためのもの
カード → 売却して収入を得るためのもの
と性質が分かれているため、
本の代金をすべてカードの取得費に含めるのは、
税務上、説明が難しいです。
回答ありがとうございます。
その場合は定価の半分で計算すればいいのでしょうか?
結論
「定価の半分」で計算する、という処理は原則として難しいです。割合を機械的に決めるのではなく、合理的な根拠に基づく按分が必要になります。
理由
税務上求められるのは第三者(税務署)に説明できる合理性です。
「本+付録」をセットで購入している以上
取得価額を恣意的に50:50で分ける根拠がなければ認められにくい処理になります。
実務で考えられる按分方法
① 市場価格ベースで按分
本単体の定価・中古相場
付録カード単体のフリマ・ショップ相場
を調べて、
付録の相場 ÷(本の相場+付録の相場)× 購入代金
で按分します。
② 販売価格ベースで按分
実際に売れたカード価格
本は売却せず私用
この場合でも「なぜこの割合なのか」を説明できる必要があります。
「半分でよい」ケースはある?
ありますが、かなり限定的です。
例えば
本自体が実質的に価値ゼロ(中古市場でほぼ流通なし)
付録が明らかに主商品で、販売価格の大半を占めている
客観的な相場資料を保存している
このような場合に限り、結果として50%近い按分になることはあります。
ただし「最初から半分」と決め打ちするのはリスクが高いです。
注意点
按分の根拠資料は
フリマアプリの相場画面
ショップの販売価格
スクリーンショット
などを保存しておく
同種の取引は毎回同じロジックで処理する
本投稿は、2025年12月18日 18時54分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






