数年分の業務委託報酬を一括で受け取る場合の所得計上について
会社員として給与所得があり、年末調整済みです。別途、動画配信・動画制作等の活動を業務委託で行っており、報酬を受け取っています。
活動先では、毎月の売上から活動にかかった費用を差し引いた利益をもとに、私への分配額が計算されています。各月末時点で分配額は確定しており、請求すれば支払いを受けられる状態でしたが、これまで自分の都合で請求せず、活動先に留保してもらっていました。
今回、運営体制の変更に伴い、2024~2026年分として確定している分配額、合計30万円台を2026年に一括で受け取ることになりました。
各年の分配額は、いずれも20万円以下で、
・2024年:10万円台前半
・2025年:10万円台後半
・2026年:数万円程度
という内訳です。
活動先からは、「今回支払う金額は2026年分の支払調書として税務署へ提出する」と説明されています。
この場合について、以下をご教示いただきたいです。
1. 実際の支払いが2026年であっても、各年に分配額が確定していたことから、所得は2024~2026年にそれぞれ計上するのでしょうか。それとも2026年の所得として一括計上するのでしょうか。
2. 各年に計上する場合、各年の所得が20万円以下であれば、給与所得者として所得税の確定申告は不要という理解でよいでしょうか。
3. 2024年に活動で使用するため約27万円のPCを購入しています。購入時のメールやカード明細は残っていますが、領収書はありません。このPCを必要経費とする場合、減価償却や活動での使用割合をどのように考えればよいでしょうか。
4. 上記のように各年に所得を計上する場合、住民税については別途申告が必要になるでしょうか。
支払調書には一括した金額が2026年分として記載される予定のため、支払調書の記載年と実際の所得の計上時期との関係についてもご教示いただけますと幸いです。
税理士の回答
土師弘之
所得税法でいう「収入すべきことが確定した日」とは、「お金をもらう権利が確定した日」つまり、「仕事が完了し、請求書等を提出すべき日」となります。
したがって、
1. について
実際の支払いが2026年であっても、各年に分配額が確定していたことから、所得は2024~2026年にそれぞれ計上することになります。
2.について
各年の所得が20万円以下であれば、所得税の確定申告はしなくてよいということになります。ただし、住民税にはこのような規定はありまでんので、住民税申告は必要です。
3.について
領収証でなければ認められないわけではありません。購入時のメールやカード明細などで、購入の事実がわかれば資産計上はできます。
PCを動画配信等以外にも使用したのであれば、使用時間等合理的な計算方法に基づき、使用実績に応じて按分して計上することになります。
4. について
上記2.のとおりです。
なお、「支払調書」は、「報酬等の支払いが確定した日」(支払った日ではありません)の属する年分で提出することになります。未払であればその旨を支払調書に記載することになっています。
よって、活動先の処理は誤りですが、「各月末時点で分配額は確定しており、請求すれば支払いを受けられる状態」であれば、2024~2026年にそれぞれ計上するべきですので、その通り処理していれば問題はないことになります。
佐々木俊
1. 各年分に分けて計上します。所得税は実際の入金日ではなく「収入すべきことが確定した日」で年分を判定するため、各月末に分配額が確定し請求できる状態だったなら、2024〜2026年それぞれの所得です。支払調書が2026年分で出ても判定は変わりません。支払調書自体、本来は支払の確定した日の属する年分で提出する仕組みです。
2. そのとおりです。給与1か所で年末調整済みなら、給与・退職所得以外の所得が年20万円以下の年は、所得税の確定申告は不要です。
3. 27万円のPCは購入年に全額経費にはできず、減価償却で数年に分けて計上します。購入時のメールやカード明細で購入の事実を示せれば、領収書がなくても差し支えありません。活動で使う割合を使用時間などで合理的に区分し、その部分だけを経費にしてください。
4. 必要です。20万円以下で申告不要になるのは所得税だけの決まりで、住民税では給与以外の所得があった人は市区町村への申告の対象とされているため、各年分について住民税側の申告をしてください。
本投稿は、2026年08月31日 08時21分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







