親兄弟の資金による定期預金
私の口座の定期預金利息が高いので、親・兄弟の資金を私の口座に預け入れし、満期になり次第戻したいと思ってます(期間半年)。その場合、贈与とならないためにどのような方法で行えば良いか教えてください。
税理士の回答

石割由紀人
親兄弟からの資金をあなたの口座に預け入れ、それを定期預金として運用する場合、それが贈与と見なされないためには、以下の手順を遵守することが重要です。
1. 借用証書の作成
- 親兄弟の資金は「預かり金」であることを明確にするために、借用証書または預かり証を作成します。これは資金が贈与ではなく、あくまで一時的に預かったものであることを証明するためです。
2. 契約内容の明確化
- 資金の預入期間や、利息発生時の処理について、相手(親兄弟)と具体的に書面で取り決めておくことが必要です。例えば、定期預金の利息を誰が受け取るのかなどを明記します。
3. 返済計画の明確化
- あらかじめ返済計画を立て、満期になった際には、元本と利息のすべてを親兄弟に戻すことを計画し、その内容を記載します。
4. 記帳の徹底
- 資金の入金時および返済時の取引については、銀行の通帳や帳簿に明確に記録として残し、贈与ではない取引であることを証明できるようにします。
5. 利息の取扱い
- もし親兄弟のための預金から生じた利息を実際に受け取る場合、これが親兄弟に還元されることを確認し、最終的に利息を含めた金額の動きが明確に親兄弟の財産として認識されるようにします。
ご返答ありがとうございます。
1.私が借用する形になるのかなと思っておりますが、「預かり金」と「借用」との違いがあれば教えてください。同じ意味と捉えて良いでしょうか?(「預かり金」だと利息も発生しないような感じが私にはあるのですが、一般的には同義となりますか?)
2.単にネットにあるテンプレなどの簡単な借用書でも良いでしょうか?
(目的は記載せず、金額、返済日、利息支払日を明記。借入金利は定期預金金利よりも若干低い金利で設定で若干は私のプラスになる形)

石割由紀人
1. 「預かり金」と「借用」の違い
- 預かり金: 預かり金は、資金の所有権がそのまま預けた人(親や兄弟)にあり、単に一時的に保管する目的で預かっている状態を指します。この場合、預けた人が利息を要求しない限り、利息が発生することは通常ありません。
- 借用: 借用は、資金を借りて自分のために使う行為を指します。借用の場合、法律上は通常利息が発生し、返済期限や条件が明確に設定されます。借用は「借金」とみなされ、返済義務があります。
結論として、預かり金と借用金は法律上区別されます。預かり金は資金を保管するだけの関係ですが、借用金は実際にお金を使う前提となる契約関係です。今回のように利息が絡む場合、「借用」として契約を作成する方が適切です。
2. テンプレートによる借用書について
- ネットにある簡易的なテンプレートを使用することは可能です。ただし、以下の点をしっかり記載することをおすすめします。
- 金額
- 借用目的(今回は親兄弟の資金活用として特に記載が不要とされていますが、明記した方が安全です)
- 借用期間(満期返済日)
- 利息率(借入金利を明記)
- 利息支払い日(必要に応じて)
- 返済方法(現金一括返済や銀行振込など具体的に記載)
- 署名捺印(双方が署名し、内容を確認した証拠を残します)
借入金利を定期預金金利より低く設定し、自分に多少のプラスを残す形にするのは妥当ですが、税務署が問題視するリスクを最小限にするため、利息が一般的な範囲内で適正な水準であることを心がけてください(異常に低い金利だと贈与とみなされる可能性があります)。
本投稿は、2024年11月19日 11時58分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。