贈与税 返還できない場合
返還できない贈与についてご相談させていただきます。
数年前、知人Aが、Aの母親から数千万を生活の足しにと一括で貰いました。
Aは当時、贈与税のことは知らず、母親の口座からAの口座にそのままお金を移しました。
今になって贈与税のことを知り、計算したところ、Aに払える額ではありませんでした。
Aは事情を説明し、返還したいと言ったのですが、母親は税金のことに関心がなく取り合ってくれないそうです。
事情があり、無理やり母親の口座に入金しての返還もしたくないそうです。
困ったあげく、Aは貰ったお金を全く使わないことを考えています。
実際、今現在全く使ってないそうです。
(ただし、生活費に使っている自分の口座に入金している)
・この場合、そもそも贈与に該当するのでしょうか?
・貰ったお金に手をつけていないことを示すために、普段まったく使わない口座に入れるのは有効でしょうか?
・返還したいけど出来ない贈与の対策について、何かあればご教示いただけないでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
税理士の回答
このケースでは、Aが、Aの母からお金をもらったのであれば贈与税の申告と納税が必要です。預かったのであれば、速やかにAがAの母へ返すべきです。
・ご質問の中で、「Aが母名義の口座からA名義の口座へ資金移動した」内容が書かれていますから、Aは母の口座番号等を知っていると考えられ、資金を返還することは可能です。
お金を返還できないというのは、何かしらの言い訳にしか感じられません。また「払える金額の税金ではない」旨の記載もありますが、贈与税はもらった財産より多い税金になることはなく、その中から納税できます。
税負担したくないから、良い方法を知りたいとしても、Aがお金を返したいのであれば、まず、そこに全力投球すべきです。
・Aさんが、母から預かった状態を主張されても、課税庁側では、「ある時払いの催促なし」の状況と同様と判定する場合は、指摘日で贈与課税する可能性もある状況の事案と考えるべきでしょう。
・なお、質問者が、Aの知人様のようですので、また聞きは誤解を招く恐れもありますから、A本人が適切な対応を取るべきです。
・事の重大性を踏まえ少し強い口調の回答にしていることは、ご容赦ください。
本投稿は、2025年03月02日 07時24分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。