相続時精算課税制度が勧められない理由について
現在、築26年の中古マンション(1200万円程度の物件)を両親に資金を出してもらい、私(息子)名義で購入しようと考えております。
両親は中古マンション購入にあたり、税理士さんの無料相談会で相談を受けてきたらしのですが、「基礎控除(110万円)+住宅取得等資金の非課税制度(700万)+親から残金を借りる」のがベストだと言われたそうです。もう一つは「住宅取得等資金の非課税制度(700万)+相続時精算課税制度」とう方法でした。
しかし築26年ということから住宅取得等資金の非課税制度を利用出来ないことが分かり、全額を「相続時精算課税制度」で支払いをしようかと考えています。
しかし、無料相談会では「相続時精算課税制度」は、あまり使わないほうが良いと言われてきたようで、両親は購入を諦めるしかないかなと言っております。
ネットで「相続時精算課税制度」のメリット、デメリットを見ましたが、いったん相続時精算課税を選択したら変更できない、ということや、金額にかかわらず贈与税の申告が必要、小規模宅地等の特例が受けられない、贈与財産は相続時に物納できないということは理解ができますが、それほどデメリットと感じません。
ただ他に、将来、もし相続税の改正があった場合には、不利になる可能性も考えられる、や、相続時に税金が発生する可能性がある、というのが今一つピンときません。
何故、無料相談会でそこまで相続時精算課税制度の利用を控えるようアドバイスをされたのか分かりませんので、ネットで調べていたところ、こちらのサイトを発見し相談に至りました。
お手数ではございますが、アドバイスの程、宜しくお願い致します。
税理士の回答

相続時精算課税制度のデメリットは上記の他に「原則として相続税の節税にはならない」という事が挙げられます。
例えば2,500万円を相続時精算課税制度で無税で贈与しても、相続時には持ち戻して計算され結局は2,500万円は相続財産となりますので、相続税の減少にはつながりません。
将来、両親が相続税の心配がいらないのであれば特に影響はしないのですが、相続税対策として相続時精算課税を適用されるのであれば、あまりおすすめはできません。(値上がり財産や収益物件を贈与する場合には、相続時精算課税が有効になるケースもあります。)
よろしくお願いします。
本投稿は、2016年02月10日 13時16分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。