親子間の贈与、金銭貸借について(贈与と見なされないためにできることはありますか?)
2012年から2020年の間に約50回にわたり、合計6百万円程度母に貸付ました。両親の収入が少なく、私の就職と同時に、主にこれまでの親の借金返済と生活費に充てる目的で貸付を行っていました。本来は契約書などを交わすべきでしたが、親子間のことでルーズになってしまい、口頭で貸し借りの約束をしただけです。少しずつ月に1~2万円でも返済していくという約束でしたが、結局はほとんど返済はされず、逆にこちらから貸し付けることが重なり、6百万円程度まで膨らみました。しかしながら、まったく返済のあてがなかったわけではなく、祖母(母の母)がそれなりの財産を持っており、貸付を開始したときにはすでに寝たきりで、母が相続することが想定されていました。2016年末に祖母が亡くなり、子ども間(母の兄弟間)で相続の話が2020年末にまとまり、正式に母がまとまった金銭を相続することとなりました。そこから、私が貸し付けた6百万程度の返済を10回~20回に分けて(銀行の手数料を節約するため)行ってもらいました。貸付、返済の方法はそれぞれが自分の口座から現金を下ろして、相手に手渡すというものです。
私としては、貸していた約6百万円をただ返してもらっただけなのですが、贈与と見なされ、贈与税を徴収されることになるのでしょうか。前述のとおり、親子間の貸し借りでルーズになってしまい、返済も含めて、一切書面でやり取りをしていません。
もし、贈与として疑われる場合、今から何か書面を準備し、金銭貸借だと理解してもらうためにはどのような方法があるでしょうか。
贈与税のことをまったく考えずに簡単に済ませてしまっていたことを反省しています。ご助言をいただけますと幸いです。
税理士の回答

ご質問の内容をお伺いする限りでは、お母様にお貸しされていた金銭について、返済を受けたということですから、贈与税の課税対象ではありません。
現金手渡しで、通帳には入出金の記録のみかと思いますので、そちらにメモ書を記載しておき、後で説明しやすいようにしておけば、よろしいかと存じます。
税務調査で贈与税に焦点が当てられるのは、ほとんどが相続税の調査時ですので、現時点で税務署が調査にくる可能性は、限りなく低いと考えます。
早速のご回答ありがとうございます。
通帳へのメモ書きですが、使用済みの通帳で紛失しているものもあります。銀行から履歴を入手し、記入するということでも大丈夫でしょうか?
また、その時々で現金を受け取りそのまま使用することもありましたので、出金の履歴しか存在しないものもありますが、問題ないでしょうか?
相続税の調査時とは、母が2020年末に相続したことへの調査のタイミングということでしょうか?(相続が発生したらその都度調査?)
それとも一般的に毎年、このタイミングで一斉に調査しているというものでしょうか?

通帳へのメモ書きですが、使用済みの通帳で紛失しているものもあります。銀行から履歴を入手し、記入するということでも大丈夫でしょうか?
また、その時々で現金を受け取りそのまま使用することもありましたので、出金の履歴しか存在しないものもありますが、問題ないでしょうか?
→残っている通帳分で構いません。
通帳へのメモ書きはご相談者様側とお母様側どちらもしていただくのが望ましいです。
現金で受け取って、そのまま使ったものについては、いいでしょう。
一連の行動と通帳に残っている記録から、贈与でなく金銭の貸し借りであったことは十分わかるかと思います。
相続税の調査時とは、母が2020年末に相続したことへの調査のタイミングということでしょうか?(相続が発生したらその都度調査?)
それとも一般的に毎年、このタイミングで一斉に調査しているというものでしょうか?
→お祖母様の相続については、お亡くなりになられたのが2016年末ということで、もう4年以上になりますので、これから相続税の調査が入る確率は低いでしょう。
相続税の税務調査は、申告書を提出してから1年から、おそくて3年くらいの間に行われるのが一般的です。
また、相続税の税務調査は、すべての方にされるのではなく、近年の調査率は、相続税の申告が必要な事案に対して、およそ10%程度です。
つまり、お母様とのお金のやりとりについて、仮に税務署が調査するとすれば、失礼ながら、お母様について相続が発生し、相続人等に相続税の納税義務がある場合と考えられます。
したがって、今回のお母様との金銭貸借について、税務署が贈与でないかと言ってくる可能性は、極めて低いと思料いたします。
ご丁寧にご説明いただきありがとうございました。
安心いたしました。
ベストアンサーに選ばせていただきます。

お役に立てて何よりです。
またお困りのことがございましたら、お気軽にご質問ください。
本投稿は、2021年04月04日 15時48分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。