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非上場株 評価方法と建物の借入金の関係について

同族会社です。不動産業者を営んでおり、来年以降、銀行から資金を借入、建物を大規模修繕する予定です。その場合、株式の評価額にはどのように影響しますか?

税理士の回答

①大規模修繕に係る支払いが資産計上されるのであれば、株式の評価には影響が低いかと思います。
→cash×× 借入××
→資産×× cash××(借りたお金が建物に代わるだけ)

②大規模修繕に係る支払いが修繕費として費用計上されるのであれば、株式の評価は下がるかと思います。
→cash×× 借入××
→費用×× cash××(借りたお金が費用になり、手元から資産がなくなる)

ご返答ありがとうございます。資産計上されるものに該当すると思います。築50年で、ほぼ建て替えに近い建物もあるためです。借入金と資産計上した建物が同額であれば、株式評価にはあまり影響しない、ということですね。わかりました。ありがとうございます。もう一つ教えてほしいです。年数が経ったとき、減価償却で建物自体は価値が下がると思いますが、賃貸料は当初から同じ金額を一定してもらえる場合、株式評価にはどのように影響していきますか?よろしくお願いします。

御社の株価評価を行う場合、会社の規模判定により株価評価は変わります。一般的に類似業種比準価額と純資産価額があり、御社の会社規模判定により、この2つの株価の併用割合が変わるとご理解ください。この割合は会社規模(大会社 中会社 小会社)により決まっております。
株価=類似業種比準価額×〇%+純資産価額×〇%
次にほぼ建替えということであれば純資産価額の算定において建物の評価は固定資産税評価額で行います。この物件を外部へ賃貸していれば貸家となり70%評価になります。固定資産税評価額は建築投資価額の50%前後の評価になりますので、純資産価額は大幅に減額します。ただし、純資産価額の評価には規制項目があり、取得から3年以内は通常の取引価額で評価するという規定がありますので純資産価額が大幅に減額するのは引き渡し後、3年を経過した日からになります。一方、類似業種比準価額は御社と類似する会社の株価を指標に行う計算方法でその算定方法には配当・利益・純資産が影響してきます。賃貸料が一定であるということが利益にどれだけ影響があるかはわかりませんが、特に類似業種比準価額への影響は少ないと考えますので株価そのものへの影響も少ないと考えます。

詳しいご説明ありがとうございます。ご回答頂いた内容、大変わかりやすく助かりました。調べたところ、会社は小会社に該当します。当初は、借入金=建物(資産計上)で、プラスマイナス0。株式の評価にはあまり影響しない。ただし、引き渡し後3年を経過した日から建物の純資産価格が下がる。そのため、株式評価に与える他の要素を考慮せず、おおまかなイメージとして捉えると株式の評価額は3年以降に下がる、と理解しました。よろしいでしょうか?ご回答ありがとうございました。

おっしゃる通りです。例えば1億円の借り入れを行い建物投資をした場合、一般的に固定資産税評価額は5000万円前後になります。取得後3年経過した場合にはこの評価額になります。さらにこの建物を賃貸しますと貸家評価になり5000万円×(1-0.3借家権)=3500万円となり、純資産価額は6500万円の評価減になります。

ご回答ありがとうございました。大変助かりました。

本投稿は、2020年06月17日 23時31分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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