相続税について
祖父は8年前に他界しました。
その後に遺産分割協議書で土地不動産(売却後分割)及び預金を兄弟3人均等分割の方法を取りました。祖母はすでに他界しています。
当時、土地と不動産について共有名義とはせず、長男の名義とし賃貸として貸し出し収入を得ている状況です。
そんな中、去年に私の父(次男)が他界し相続が開始されることとなり、長男の伯父に祖父の遺産について話をしたところ、まだ不動産収入を見込めるので分割する意思はないと言われ、父の相続は祖父の遺産を取得したと仮定して相続税の申告に組み込んだ計算をして欲しいと言われました。
①その場合、今回私の父の相続税の申告について、土地と不動産については今年の評価額を踏まえた金額(路線価、土地評価額等)を記載する必要はあるのでしょうか?
※まだ未分割の遺産を含めた計算をして税金を納めるのは違うような気がしてならないのですが。
②それとも今後、実際に土地不動産を売却した価格を直系尊属の子が代襲相続する形になるのでしょうか?
③8年という歳月も経ち、このままではおざなりのまま孫の代まで迷惑がかかり兼ねません。
最終的に動いてもらえるのような手段はないでしょうか?やはり調停や裁判で決着となるのでしょうか。
税理士の回答

廣田知之
相続した財産は未分割であっても相続税の申告に含める必要があります。
ご質問の内容によれば、遺産分割協議書において、相続財産である不動産を売却後、その売却代金を相続人3名で均等に分割する、いわゆる「換価分割」を行うことを取り決めたと推察します。しかしながら、祖父が他界されてから8年が経過し、いまだ売却が実行されていないとのことですので、対象不動産は相続人3名の共有であり、その持分は均等である(共有持分割合は3分の1である)ということを改めて関係者間で確認しておく必要があると考えます。
また、賃貸収入があるとのことですが、対象不動産が共有財産であれば、別途の合意がない限り、不動産所得は共有持分割合に応じて各共有者に帰属することとなります。
こうしたことを踏まえ、まずは現状を確認し、前述のとおり、対象不動産は共有財産であり、持分は均等であること、また、賃貸収入は共有持分割合に応じて帰属することなどを確認し、ご長男(ご質問者の叔父)をはじめ、関係者において覚書を作成することをおすすめします。
仮に、これまでの賃貸収入が均等に取り扱われていないのであれば、その対応策を検討する必要があるでしょう。
また、対象不動産の売却に向けた今後の進め方についても協議しておいたほうがいいでしょう。
もし、こうした話し合いが円滑に進まないときは、弁護士等の専門家に相談することも考慮する必要があると思われます。
相続税関係については、既述のとおり、不動産を共同で相続した場合には、その持分に応じて相続税申告を行う必要があります。
また、故人が不動産所得を得ている場合には、亡くなられてから4カ月以内に故人ご自身の確定申告(準確定申告)を行う必要があります。
さらに、不動産を売却し、譲渡益が生じた場合には、その持分に応じて譲渡所得税(譲渡所得に係る所得税と住民税)がかかります。
大変丁寧な回答ありがとうございました。
一つの悩みが解決に向けて動いていきそうです。
本当にありがとうございました。
本投稿は、2023年03月09日 23時45分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。