債務の相殺
父が亡くなったのですが、相続税の取り扱いについて質問があります。
父と共有名義の不動産があるのですが、家賃はすべて父の口座に入り、家賃収入もすべて父の所得として確定申告をしていました。
今まであまり気にもせず、父の財産を整理している中でこの状況に気が付きました。
本来自分の不動産持ち分に相当する家賃は自分が取得するものと思うのですが、相続税の申告の際に、この父が取得していた(本来は自分が取得すべきであった)家賃を父から自分への債務として、遺産からマイナスすることはできるものなのでしょうか。
税理士の回答

ご相談者様の持分に相当する家賃収入を、お父様がもらっていた場合、これはご相談者様からお父様への贈与となります。
したがって、生前お父様が受け取っていたご相談者の持分相当の家賃収入は、生前にお父様の財産となっていると考えるのが相当であり、また、当該家賃収入はご相談者様から贈与されていたと解されることから、当該家賃収入について債務控除はできないと思料いたします。
また以下の手続きができる、または、しなければなりません。
・払いすぎているお父様の所得税について更正の請求(納め過ぎた税金の還付を求める手続き)ができます。(過去5年分)
・ご相談者様の所得について漏れている不動産所得の申告が必要です。(過去5年分)
・ご相談者様からお父様に贈与された家賃収入が暦年110万円を超えている場合は、お父様の申告漏れとなっている贈与税の申告をしなければなりません。(過去6年分)
本投稿は、2021年08月29日 11時49分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。