工事着手金(前受金)と請求書について
個人で設備業をしております。
このたびアパートの新築工事を請け負い、トータル700万円ちょっとの工事代金になります。
最初に材料費などにかかる金額が大きいため、施主の方から工事着手金として先に150万円が振り込まれました。(施主の方から完成後の請求書に着手金150万円の記載があればいいと言われたためこの分の請求書は作っていません)
そして今月末でアパートが完成したので請求書を作るのですが、そこで分からないことがあります。
工事着手金150万円をマイナス−表記で記載した請求書を作成するのですが、この150万円の税区分は「対象外」と「10%」どちらになりますか?
10%にすると消費税で15万円が請求額から引かれる形になってしまい、先に着手金を受け取らなかった場合の請求額と比べると売上が15万円減ってしまいます。
かといって税区分を対象外にすると「対象外-72万」の表記(他に税区分対象外のものが78万円あるため-72万になる)になってしまいます。
どちらが正しいのでしょうか?
単純に150万円受け取ったことの記載のみで請求書を作れれば簡単なのですが、請求書フォームの都合上出来ません。
いっそのことこの請求書だけ請求書フォームを使わずにエクセルで自分で一から作成した方がいいでしょうか。
先生方教えてください。
税理士の回答

土師弘之
工事着手金150万円は、取引金額ではなくあくまで請求代金の先払いであるため、消費税は対象外です。そのため、取引金額(全体の請求額)から前受金を差し引き、差額を請求するという計算をします。つまり、
工事代金 700万円
消費税額 70万円
消費税対象外 78万円
前受金 △ 150万円
差引請求額 698万円
という記載方法になります。要するに、前受金150万円が消費税の計算の対象とならないように請求書を記載することです。
土師先生、分かりやすくありがとうございます。
消費税は対象外になるのですね!
では最初の質問分に載せたように、150万円を-150万と入力して税区分を対象外にすると対象外-72万の表記になるのはおかしいということですね?(対象外の項目は78万にならなきゃいけない)

土師弘之
今回の請求で対象となる「取引」は、工事代金700万円+消費税70万円+消費税対象外分78万円=848万円です。
そして、請求すべき「代金」は848万円-前受金150万円=698万円です。
このように2つに分けて考えればお分かりだと思いますが、これを一緒にして請求書を記載しようとするため混乱するのです。
よって、まず請求書の上部に「取引」の明細を記載し、その下に、請求「代金」の明細を記載すれば、消費税も含めてわかりやすいように記載できるはずです。
土師先生ありがとうございます。無事に請求書を作成することができました。
また何かありましたらよろしくお願いします。
本投稿は、2024年09月30日 11時36分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。