法人経営者が副業で始めた農業で収穫した野菜を法人で仕入れしたい
質問をお願い致します。
自分は法人経営者です。
この法人は飲食店経営、食品製造卸、催事販売など主に食品関係の会社です。
以前から農業に大変興味があり自社でも大量に使う玉ねぎやキャベツなどの野菜を育ててみたいと考えています。
やるとしても最初は小さな畑からスタートするでしょうし収穫量も大したことはないと思います。
そこで質問です。
社長個人の畑で取れた野菜を会社に納品する場合は値付けなどどういったことに配慮するべきでしょうか?
それとそもそもこのような取引は行なってもいいものでしょうか?
よろしくお願いします。
税理士の回答
法人の役員の行為はその法人の行為であり、役員はその法人の利益のために努めるという忠実義務があります。
また、役員が法人と取引を行うことは利益相反行為となるため取締役会等の承認を要しますが、同族会社の場合は恣意的に承認することができてしまいます。
以上のことから、同族会社の役員が野菜を育てるのはその法人の利益のための行為であり、会社に売るのではなくその行為に対する報酬は役員報酬になると考えられますので、役員が会社に売るということはできないと思います。
仮に、売った場合は、上記の通り税法上は役員給与認定され、定期同額給与や事前確定届出給与でなければ法人は損金不算入、役員は給与所得課税になると考えられます。
こちらのコーナーで、同族会社の役員が自身の経営する会社と商取引や外注取引が可能か?という質問は多いですが、これは同族会社だから考え付くことであって上場企業等のガバナンスが確りしている会社ではありえませんので、そのような取引はできないというのが私の見解です。
本投稿は、2022年06月23日 13時16分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。