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中古マンションとリフォームの減価償却

今年から不動産賃貸を始めました。
減価償却の償却の考え方とリーフォームにおける耐用年数について
お聞きしたいです。
21年8月に中古マンションを購入、12月にリフォームしました。
開業届を22年8月で申請し、8月から賃貸開始しました。
今年分の減価償却費として5カ月分を計上します。
中古マンションの耐用年数は計算すると12年になります。
質問1:マンションの購入から賃貸までの12ヶ月分は償却したものとして、
   合計17ヶ月の償却をした額が12月期末の残高になりますか?
   計上する減価償却の5ヶ月分だけ償却した額ではないですね?
   つまり賃貸開始前の期間も償却していると考えるのか聞きたいところです。
質問2:賃貸していない期間も事業用としての減価償却の計算で償却費を
   計算していますが、非事業用で計算しておくべきでしょうか?
質問3:リフォームについてはシステムバス、トイレ、システムキッチンなどに
   交換し、畳表面・襖表面・天井表面の張り替えなどしています。
   一括全部を資産に相当するとして、この場合の耐用年数は中古マンションの
   耐用年数に合わせていいですか?
   それとも付帯設備として15年とするなど、建物とは別にした方がいいのでしょうか?
   リフォームの内容を個別に資産計上するのが少し手間なので、一括と考えています。
   こちらは、耐用年数の算出がよくわからないのでお聞きしたいところです。

税理士の回答

(質問1について)
 減価償却資産である中古マンションについて、
 例えば 1,000万円で取得し、その後400万円掛けてリフォームした場合、
貸し出せる状態(つまり工事完了)になったときに、マンションの価値価額が初めて合計した1,400万円になり、そこから賃借人を募集するわけですので、工事完了、つまり完成していない段階で減価償却費を考慮する必要はありません。したがって、22年12月末の残高は、5カ月分だけ償却した残高になると思います。
(質問2について)
 工事完了(完成)した状態で、賃貸募集もせず放置していた場合は、その期間は「非事業用」として計算していくようになると思います。ただ、例えば不動産業者のミスなどで賃貸募集が2カ月遅れたとした場合などであれば、その2か月間を「非事業用」とみることは無いと思います。
(質問3について)
 システムキッチンとシステムバスについては、建物の各部屋を構成している設備とみられて、それを取り換えることは建物の価値を高めるものとして建物自体の耐用年数が適用されることが多いところです。
 電気設備とか給排水設備を取替した場合であれば、その金額は「付属設備」として15年が適用できます。
 また、畳表面、襖表面、天井張り替えについては、品質が高いものでなければ「修繕費」の可能性もありますので、減価償却となるか(資本的支出と言います)修繕費となるかについて、国税庁の判断に基づいた「資本的支出か修繕費か判定チャート」を検索して、金額基準などで判定していった方が良いと思います。
 なお、区分分けせずリフォーム全額を「建物」自体の耐用年数を使って計算された場合であっても、税務署は問題にしないと思いますが、今後の賃貸経営も考えると、お近くの税理士にご相談された方が良いと思います。

回答ありがとうございます。
追加での質問になりますが、
質問4:リフォームが終了した次の月(22年1月)から賃貸募集はしていましたが、
    借り手がつかずに6ヶ月経過したので、仲介業者を変更して募集したところ
    2ヶ月後に借り手が見つかり、8月より賃貸を開始しています。
    ただ税務署への青色申告では開業日を8月としていますので、募集期間についての
    減価償却はできないと考えればよろしいですか?

(質問4)
 減価償却の計算だけを捉えると、税法上は募集をしていた1月から可能と思います。ただし、青色申告承認申請を8月に提出している場合、22年を青色申告でしようとお考えならば、8月から賃貸が始まったとして8月からの減価償却の計算をした方が良いと思います。
 なぜなら、青色申告承認申請書は開業日から2カ月以内が提出期限となっており、1月に賃貸事業を開始したのに青色申告承認申請書の提出が8月と判断されれば、青色申告の適用は23年分の申告から適用されることになる可能性があるからです。
 いつが事業開始日かの判断に当たっては、少なくとも8月から賃貸が始まっていることから、「8月である」とされたとしても問題になることは殆ど無いと思います。

減価償却は分かりにくかったのですが、理解が進みました。
簡易帳簿にはなりますが、早速資料作成を進めます。
大変ありがとうございました。

本投稿は、2022年12月09日 21時57分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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