のれんの耐用年数(償却年数)について
弊社ではM&Aにより何社かの株式を取得しております。
未上場のため連結決算の義務はありませんが、社内管理上連結決算を実施しております。その際に、取得株式に対するのれんが発生しますが、のれんの耐用年数は会計上は最大20年での償却となっております。
この最大20年とは各銘柄ごとに個別に判断して決めるものなのでしょうか。
それとも、その法人(当社)が一度20年と定めたならば、以後すべてののれんを20年とすることを言っているのでしょうか。
ご存知の方がいらしたら、ご教示いただけないでしょうか。
宜しくお願い致します。
税理士の回答

会社の会計方針によります。
会社が20年なら、全て20年でしょう。
税務上は、5年が一番見近いと考えています。

土師弘之
日本の企業結合会計基準では、「のれんは、資産に計上し、20年以内でのれんの効果が及ぶ期間にわたって、定額法などの合理的な方法により償却する」こととなっています。
そして、「のれんは、その効果の発現する期間にわたって償却し、投資の実態を適切に反映させる必要があり、のれんの償却に当たっては、その効果の発現する期間を見積もり、原則としてその計上後20年以内の期間において、子会社又は業績報告が行われる単位の実態に基づいた適切な償却期間を決定しなければならない」とされています。
よって、のれんの償却期間は子会社等実態ごとに決定されることになります。親会社が決定する償却期間を一律に適用するものではないということになります。
ちなみに、税務上の営業権の耐用年数は5年ですので、5年未満の償却期間を会計上用いていの場合には申告調整が必要になります。

会計基準上はのれんの源泉は、測定が困難な潜在的企業価値(被取得企業のビジネスモデルやノウハウ、優秀な人材、業界でのポジション等)になりますので、貴社が計算されたのれんをどう考えるか(どういう価値があるとして買収価格とした金額なのか)という見積りによるところが大きくなります。
会計基準上も、償却期間やその方法についても、のれんの発生原因が異なる(のれんの発生要因は売却時に価値があるものとして買収計算に加算された超過収益力なので、M&A先によって当然異なるはず)ため、企業結合ごとに取得企業が決定する(企業結合会計等適用指針第76項(6))となっています。
このため、償却期間は企業案件ごとにその内容から年数を見積もることになります。
ちなみに、税務上の資産調整勘定(5年償却、買収価格と税務上の純資産価額の差額)は会計上ののれん(20年以内で規則的償却、買収価格と会計上の時価純資産価格)と異なりますので、ご留意ください。
諸先生方ご回答ありがとうございました。
土師先生、海本先生は詳細な内容をご教示いただき大変参考になりました。
今回は先にご回答いただいた土師先生をベストアンサーとさせていただきました。
本投稿は、2021年07月12日 13時59分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。