任意組合からの分配金
任意組合からの分配金が数か月毎に入金される場合、入金の都度、どの科目で処理すればいいのでしょうか?
B/S科目かP/L科目か、科目名の例を教えていただきたいです。
税理士の回答

土師弘之
そもそも共同事業を行うために組織する「任意組合」とは、各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約する合意によって成立する団体で、民法上の組合です。
この「任意組合」は税務上は「パススルー課税」となり、任意組合で得た利益は、その組合員である法人や個人の所得となり、組合員に対して法人税や所得税がかかる課税方式となります。
任意組合の構成員に対する課税方法は以下のとおりとされています。
任意組合等の組合員の各種所得の金額の計算上総収入金額又は必要経費に算入する利益の額又は損失の額は、次の(1)の方法により計算する。ただし、その者が(1)の方法により計算することが困難と認められる場合で、かつ、継続して次の(2)又は(3)の方法により計算している場合には、その計算を認めるものとする。
(1) 当該組合事業に係る収入金額、支出金額、資産、負債等を、その分配割合に応じて各組合員のこれらの金額として計算する方法
(2) 当該組合事業に係る収入金額、その収入金額に係る原価の額及び費用の額並びに損失の額をその分配割合に応じて各組合員のこれらの金額として計算する方法
この方法による場合には、各組合員は、当該組合事業に係る取引等について非課税所得、配当控除、確定申告による源泉徴収税額の控除等に関する規定の適用はあるが、引当金、準備金等に関する規定の適用はない。
(3) 当該組合事業について計算される利益の額又は損失の額をその分配割合に応じて各組合員にあん分する方法
この方法による場合には、各組合員は、当該組合事業に係る取引等について、非課税所得、引当金、準備金、配当控除、確定申告による源泉徴収税額の控除等に関する規定の適用はなく、各組合員にあん分される利益の額又は損失の額は、当該組合事業の主たる事業の内容に従い、不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得のいずれか一の所得に係る収入金額又は必要経費とする。
つまり、任意組合での決算に用いた科目及び数値に持分割合(分配割合)を乗じて計算することになります。
本投稿は、2022年12月28日 21時49分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。