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年金の所得税率について

年金の源泉徴収時には復興税を合わせて5.105%の税率が掛けられ、扶養親族等申告書未提出の場合は10.21%の税率が掛けらるとの解説記事を見掛けます。

例えば年金受給額が1000万円あっても税率は5.105%のままなのでしょうか?

通常であれば控除を引いて所得が700万円と仮定すれば税率23%ほどになる気がしますがどうなのでしょうか?

税理士の回答

 回答します
 源泉徴収の税率は、5.105%又は10.21%になります。
 (申告)所得税としての税率は23%(このほか復興特別所得税2.1%があります)となります。
 そこで、公的年金にかかる「源泉所得税」の考え方と、所得税確定申告について説明させていただきます。

【源泉所得税】
 源泉徴収税額の計算式
 (公的年金等の支給金額ー控除額※)×5.105%又は10.21%
 控除額の計算
  (基礎的控除額ー人的控除額)× 月数=控除額

  月数は、その支給額の計算の基礎となった期間の月数です
 「扶養控除申告書」の提出のない方は、「人的控除額」がありません。
 「基礎的控除額」は65歳以上の方と、65歳未満の方でことなります。
 税率が10.21%になる場合は、
 支給額 ー 控除額 = A
 162,500円 × 月数 = B
 A  >  B この場合に
 Bを超える部分の金額に対して10.21%が課せられます。

【所得税確定申告】
  公的年金には給与と違い年末調整がありませんので、原則「所得税の確定申告」により、所得税の精算が必要となります。
  なお、公的年金の収入が、400万円以下の方の場合は「所得税の確定申告書」の提出が不要となる方もいらっしゃいます。ただしその場合であっても、住民税の申告は必要となります。

 お尋ねの場合、控除を引いた所得(課税対象所得金額)が700万円との前提でしたので、税率は23%、控除額636,000円となります。(このほかに2.1%の復興所得税が課税されます)
 計算式は、
  700万円×23%-636,000円=974,000円
  974,000円×102.1%=994,454円 
  994,454円 - 源泉所得税 
   =申告により納税する所得税額(100円未満切り捨て)となります。

国税庁HPの参考になる箇所をお知らせします
「源泉徴収のあらまし 公的年金の源泉徴収事務」
 P160(7枚目)から、計算式が掲載されています
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/aramashi2019/pdf/06.pdf
 
タックスアンサー No2260「所得税の税率」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm

チラシ「年金受給者の皆様へ所得税の確定申告が不要になる場合があります。」
https://www.nta.go.jp/about/organization/takamatsu/release/hodo/hodo_24/24kakusihin/pdf/nenkin.pdf

本投稿は、2020年07月07日 20時46分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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