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借り上げ社宅と法人税について

現在就職を考えている会社から受けた話で、社宅(借り上げ社宅)に関してお尋ねです。

その会社からは、社宅として住宅を借り上げ、家賃本人負担分としては15%と言われました。その数値をもとに、年収のシミュレーションをいただきました。それによると、支給額からまず1年間分の家賃額(本来であれば1年間分の家賃の85%のつもり?)を引かれ、それを給与額面とし、その額より所得税、住民税、社会保険料を算出し、差し引いた上で手取り額とされていました。
そしてさらに、その手取り額から家賃の15%分を"家賃本人負担分"としてマイナスされておりました。
家賃1年間分を引かれた上で家賃の15%分をさらに引かれるというのがまず理解ができないのと、例えそれが家賃1年間分の85%の間違いだったとしても、"家賃本人負担分15%"という言葉を使ってはいるものの、事実上全額従業員の自己負担ということになるのでは?と感じています。
"社宅で家賃自己負担分15%"と伺った際に、私は家賃の15%が支給額から天引きされ、残りの85%は会社が負担してくれるものだという認識だったのですが、今回渡されたシミュレーションのように、結果的には全額自己負担というケースはありなのでしょうか?そして、このシミュレーションの場合、福利厚生として家賃分の利益を従業員に提供することによる会社側の損益は無くなると思いますが、それでも法人税の節税は適用されるのでしょうか?

長文で、大変わかりにくいケースで申し訳ありませんが、ご教授いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

税理士の回答

借り上げ社宅の家賃は、家賃の50%以上を従業員から受け取らないと経済的利益として給与所得になります。

仮に、
①月、総支給額が30万円、家賃10万円の社宅、本人負担50%の場合
給与 30万円ー所得税ー住民税ー社会保険料―雇用保険料―家賃5万円=手取額

②月、総支給額が30万円、家賃10万円の社宅、本人負担15%の場合
給与 30万円ー所得税ー住民税ー社会保険料―雇用保険料―家賃1.5万円+経済的利益8.5万円=手取額

上記①②を参考にしてください。

早々に、とても分かりやすくご回答いただきありがとうございます。

いくつか更に疑問があり、ご回答いただけると助かります。

②の場合、経済的利益として8.5万円上乗せになるとのことですが、会社としては8.5万円分家主に支払ったうえでさらに給与も上乗せする、という状況になってしまうのでしょうか?

また、私が頂いたシミュレーションでは
“本人15%負担”との記載があるものの、家賃全額も天引きされている状態(下記)なのですが、家賃が重複で引かれている点が疑問であるのと、このように全額従業員負担で会社負担額が結果としてゼロになる場合、経費として会社側は法人税の節税ができるのでしょうか?
(頂いたシミュレーション)
給与30万円 家賃10万円 家賃本人負担分15%
30万円-家賃法人負担による額面減額10万円=給与額面
給与額面-所得税-住民税-社会保険料-家賃本人負担分15% 1.5万円=差引手取り額

借り上げ家賃とは、会社が家賃の支払いをして、何割かを社員に負担してもらう福利厚生制度です。
従業員が50%以上を負担しない場合には、給与所得となります。
本人が15%の負担の場合、会社が負担した85%部分は、地代家賃ではなく従業員に対する給与として経理します。

シミュレーションは、ご本人の手取額の計算です。
総支給額300,000円―家賃自己負担額15,000円―各種税金等=手取額となります。

ご回答いただきありがとうございます。
そうなると家賃全額を総支給額より差し引かれるのであれば、社宅とは言えないようですね。
大変参考になりました。
お忙しい中ありがとうございました。

その様ですね。
家賃は、ご質問者の全額負担の計算になっていると考えます。

本投稿は、2018年10月05日 19時56分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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