拠出型企業年金保険の退職時の取り扱いについて
主人が来年還暦を迎えるタイミングでの退職を考えています。
現在、企業型確定拠出年金と拠出型企業年金保険をかけています。
このうち、企業型確定拠出年金については、退職後はiDeCoへの移管を考えています。
一方、拠出型企業年金保険の給付の際の取り扱いについて、一時金形式で受け取るか、年金方式で受け取るか、まだ決めかねています。
もしも、拠出型企業年金保険給付を一時金形式にした場合、退職所得として扱うことはできるのでしょうか?(つまり、退職所得控除できるのか?)
インターネット検索をしてみると、「退職所得として扱う」「一時所得として扱う」と様々な意見が出ていて、混乱しています。
ご教示下さいましたら幸いです。よろしくお願いいたします。
税理士の回答
ご主人が還暦を迎える際の退職に伴い、企業型確定拠出年金と拠出型企業年金保険の給付方法についてご検討中とのこと。
拠出型企業年金保険の給付を一時金形式で受け取る場合、その税務上の取り扱いについてご説明いたします。
【拠出型企業年金保険の一時金受取と退職所得控除の適用】
拠出型企業年金保険(確定給付企業年金など)において、一時金として給付を受ける場合、その一時金は「退職手当等」とみなされ、退職所得として課税されます。 これにより、退職所得控除の適用を受けることが可能です。
早速、ご教示下さり、有り難うございました。
拠出型企業年金保険を一時金として給付を受ける場合、退職所得として課税されるとの事ですね。
退職所得控除の枠はわりと大きいようですので、これの適用を受けることができるなら、有り難いと思いました。
ちなみに、「拠出型企業年金保険(確定給付企業年金など)」と書かれていましたが、「拠出型企業年金保険」と「確定給付企業年金」は同義語もしくは同じ性質の保険商品でしょうか?
私の認識不足かもしれませんが、この2つは性質の異なる商品だと捉えていたため、お尋ねした次第です。
ご教示下さいましたら幸いです。よろしくお願いいたします。
回答を確認いただき、ありがとうございました。
早速ですが、ご質問の「「拠出型企業年金保険」と「確定給付企業年金」は同義語もしくは同じ性質の保険商品でしょうか?」について、一旦、用語の整理をさせてください。
【用語の整理】
■ 拠出型企業年金保険 ⇒ 企業型確定拠出年金
【それぞれの年金の特徴】
年金というの側面で捉えると同じ仲間と扱ってよいと考えます。
それぞれ、掛金と給付金の性質に違いがあります。
■ 企業型確定拠出年金: 拠出する掛金額が確定しており、将来の給付額は『従業員の運用成果に依存』します。
■ 確定給付企業年金: 『給付額を企業が保証』するため、企業の財政状況や運用成果に応じて掛金の調整が必要となる場合があります。
つまり、掛金が固定で給付額が個人の運用次第 と 将来の給付額の企業の保証の有無の違いです。双方とも同じ年金の仲間です。
よろしくお願いいたします。
早速のご教示を有り難うございました。
「年金という側面で捉えると同じ仲間と扱える」との事ですね。
ちなみに「拠出型企業年金保険→企業型確定拠出年金」と書かれていましたが、確認させて下さい。
・拠出型企業年金保険は加入は任意で、保険料は加入者が拠出する。給付の際は一時金受け取りと年金受け取りが選択できる。
・企業型確定拠出年金は従業員は加入は必須で、保険料は事業主が負担する。給付の際は、上記に加えて「年金と一時金での受け取り」ができる場合がある。また、iDeCoへの移管も可能。
上記のような認識で合っていますでしょうか?
主人が上記2つの保険をかけているため、今一度知識の確認をしたく、お尋ねした次第です。
ご教示下さいましたら幸いです。よろしくお願いいたします。
まず、お詫びをさせてください。
・拠出型企業年金保険とは、生命保険会社が提供する団体年金保険の一種だということが分かりました。
その場合は、一時金として受取った場合は一時所得課税に該当すると考えられます。
拠出型企業年金保険については、民間の保険会社の商品なので、詳細は、保険会社へ問い合わせていただくよう、よろしくお願いいたします。
・企業型確定拠出年金(企業型DC)は、保険料は事業主が負担します。また、従業員加入の必須については企業の制度によります。
給付の際は、「年金(雑所得)と一時金(退職所得)での受け取り」ができます。
他方、税金以外のiDeCoへの移管等の制度面については、企業の担当部門である人事部門等へ問い合わせていただくよう、よろしくお願いいたします。
拠出型企業年金保険の一時金受け取りの場合は、「一時所得課税」となるとの事ですね。
有り難うございました。
本投稿は、2024年11月22日 17時21分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。