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所得税を払う「道理」が知りたいです。

現在確定申告のために、各種手続きを調べているのですが、
所得税という税金が徴収される「そもそもの理由」…と言いますか…
「道理」のようなものが調べても不明瞭でして、
この場で質問したく思い投稿させていただきました。

例えば、会社が「月に100万はらいます」という約束の元、従業員を雇い、
その約束通りに従業員に100万円が支給される…

上記例ですと、「会社の公約」と「公約を果たした従業員」の間で
金銭のやり取りは完結している認識でして…
「何故、行政が税金を徴収するのか」に疑問を持った次第です。

私個人で調べてみても、以下のようなカタチで…釈然とはしないのが正直な感想でした。

・高収入な人と低収入な人で公平性を規すため
 →高収入な人は「頑張った/それだけ価値のある仕事をした」だけであり
  その対価として多く税がとられるのは「むしろ不公平」なのではないか?

・公共のインフラ等に使われる(こちらは誤りかもしれません)
 →それは住民税で賄われるべきものでは?

・義務だから
 →その「なぜ義務なのか/なぜ必要なのか」が知りたいです。

…といった感想だったのが正直なところとなります。

諸々、自分でも支払う税金がどういった仕組みで世に活用されるのか等
しっかりと理解したく、質問させていただきました。
何卒よろしくお願いいたします。

税理士の回答

税金を納める理由についてご質問ですね。所得税を始めとする税金は、社会を維持し、国民がより良い生活を送るために不可欠なものです。以下に、所得税を徴収する理由、その必要性、そして税金がどのように社会に貢献しているのかを説明します。

所得税の基本的な役割

1. 公共サービスの提供
税金は、国や地方自治体が提供する様々な公共サービスの財源となります。これには、道路、橋、学校、病院、警察、消防などのインフラや公共施設の建設・維持管理が含まれます。
社会保障制度(年金、医療保険、介護保険など)の運営にも税金が充てられます。これにより、高齢者や病気の方、生活困窮者など、社会的に弱い立場にある人々を支えることができます。

2. 所得の再分配
所得税は、所得の多い人からより多くの税金を徴収し、それを社会全体のために使うことで、所得格差の是正に貢献します。
高所得者からの税収は、低所得者向けの給付金や補助金、教育支援などに充てられ、社会全体の公平性を高める役割を果たします。

3. 経済の安定化
政府は、税制を通じて経済状況を調整することができます。例えば、景気が悪い時には減税を行い、消費を刺激することで経済の活性化を図ります。
逆に、景気が過熱している時には増税を行い、インフレを抑制することができます。

4. 国の運営
税金は、国の防衛、外交、行政サービスの提供など、国の運営に必要な費用を賄うために使われます。
災害対策や復興支援など、緊急時の対応にも税金が充てられます。

所得税の「道理」
ご質問にある「道理」についてですが、所得税は、個人の所得に応じて負担を求めることで、社会全体の利益に貢献するという考えに基づいています。高所得者が多く税金を負担するのは、彼らが社会の恩恵をより多く受けているという考え方や、より多くの貢献ができるという期待があるためです。

社会連帯の考え方
税金は、社会の一員としての義務を果たすという側面があります。所得に応じて税金を負担することで、社会全体を支え、共に発展していくという連帯意識を醸成します。

能力に応じた負担
所得税は、所得が多い人ほど多く負担するという「応能負担」の原則に基づいています。これは、所得が多い人は、それだけ社会的な資源や機会を利用しているという考え方に基づいています。

公平性の実現
税金は、社会全体の公平性を実現するための手段でもあります。所得税を通じて所得格差を是正し、すべての人々がより良い生活を送れるようにするためのものです。

住民税との違い
ご指摘の通り、住民税も公共サービスの財源となりますが、所得税とは異なる役割も担っています。

住民税
地方自治体の財源として、地域住民の生活に密着したサービス(ゴミ処理、上下水道、地域医療など)に使われます。

所得税
国全体の公共サービスや社会保障制度の財源として、より広範な役割を担います。

義務である理由
税金を納めることが義務であるのは、法律で定められているからです。しかし、その背景には、社会を維持し、国民がより良い生活を送るためには、税金が不可欠であるという共通認識があります。税金は、社会全体の利益のために使われるものであり、その恩恵は最終的にはすべての国民に還元されます。

本投稿は、2025年02月12日 22時48分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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