取締役就任する第三者社員への非上場株式の評価
今期取締役に就任する社員(親族ではなく第三者です)に発行済株式200株のうち25株を、取締役就任後に譲渡したいと思っています。
現在の発行済株式200株の株主は社長である私一人です。
この場合譲渡する株式価格は配当還元方式で良いでしょうか?
また110万円以内であれば無償譲渡も可能でしょうか?
税理士の回答

入澤凌
配当還元方式で良いかと思います。また譲渡ですが、非支配株主に対しての譲渡になりますが、時価より大幅に低い価格で譲渡してしまうと贈与したものと看做される可能性がありますが、株式の評価額が非課税枠110万円以内であれば贈与税はかかりません
つまり、配当還元方式で株価評価し、正当な評価額で譲渡し、譲渡価格(適正に評価した額)が110万円以内なら贈与税はかかりません。税務調査の際は、株式の評価額が適切だったかを確認するため、無闇に低い価格での譲渡は回避し、適正な評価額で譲渡すれば問題ありません。あと譲渡契約書は準備しておきましょう。
入澤先生、ご回答有り難うございます。
配当還元で良いとのことですが、配当は設立以来行っていません。
法人申告書別表二(一)での資本金等の額が200万円、株式数が200株なので、一株当たり5,000円で良いでしょうか?
再度の質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

入澤凌
配当実績がないのであれば配当還元は使えませんので、純資産価格方式で評価せざるを得ません。その場合、資本金等200万円を利用して一株当たり純資産額を出す必要がありますので、200万円÷200株で一株1万円が適正価格かと思われます。
(注意)細かい正確な純資産価額は200万円ではなく、相続税評価額に基づいた純資産価額になりますが、この場ではそこまで資料がなくサポートできませんので、上記200万円をベースに株価評価している点はご了承ください
配当還元方式は、一度も配当がない会社には採用できないのですね。
過去に一度でも配当があれば採用可能ということでしょうか?
設立から数年経過し、今後のことを含め社員のためと思いましたが、なかなか難しいですね。

入澤凌
配当還元方式が絶対無理かと言われるとそうでもなく、無配の場合の配当還元方式の算定方法もあります。ただ、少し計算も複雑でこの場ではお答えできませんので、純資産価額方式をオススメしました。
顧問税理士様がいらっしゃるのであれば顧問税理士へ確認していただく方がよろしいかと思いますが、もしいないようであれば顧問税理士様の御検討も視野に入れた方がよろしいかと思います。私が完全にサポートできないこと悔しく思います。
入澤先生、重ね重ねお忙しいところ回答してくださり有難うございます。
本投稿は、2025年06月03日 05時57分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。