法人から個人へ100万円以上の報酬の場合の相談。
法人から、個人事業主への報酬支払に関して。
源泉の関係で、100万円以上の支払いの場合、
超えた分が、20.42%となりますので、分割でのお振込みを希望しております。
超えた分は次月に持ち越して、請求するする形。
(申告はするので、最終は同じになりますが、
支払いの段階で調整可能でしたらさせて頂けたらと思っています。)
ちなみにお金の流れは、
元受け→仲介(法人)→個人事業
という流れとなり、
今回、
仲介(法人)→個人事業に関してとなります。
〈例〉
150万円の報酬ですと、
初月振り込み:80万円
次月振り込み:70万円
等で調整等。
上記のついて、
法的には可能なのかと、
仲介(法人)側の税申告等の
注意点をお伺い出来ますと幸いです。
宜しくお願い致します。
税理士の回答

丸尾和之
結論、分割した金額で税率の判定をして差し支えないと考えられます。
源泉徴収すべき税額について、所得税法第205条では、
「10.21%(同一人に対し一回に支払われる金額が100万円を超える場合には、その超える部分の金額については、20.42%)の税率を乗じて計算」
と記載があります。
また、所得税法基本通達205-1にて、
「同一人に対し1回に支払われる金額」とは、同一人に対し1回に支払われるべき金額をいう。ただし、税率を乗ずべき金額の判定に当たっては、現実に1回に支払われる金額によって差し支えない。」
と記載があります。
原則は、「1回に支払われるべき金額」ですので、150万円で税率の判定が必要になるところです。
しかしながら、但し書きで「現実に1回に支払われる金額によって差し支えない。」と記載がありますので、実務上は、80万円、70万円それぞれで税率の判定をして問題ないかと存じます。
最終的にはご認識の通り、個人事業主が確定申告にて源泉徴収税額が精算しますので、国に納められる税金は同じになります。
◆ご参考
・所得税法基本通達205-1(同一人に対し1回に支払われる金額の意義)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/36/07.htm

藤田正和
こんにちは
法人側については、税務的には、2回に分けて請求する場合でも、法人側の費用は発生時に計上することに注意が必要です。
その2回の間に決算を跨がなければ期間を通じての費用は同じですが。
150万の例でいうと、業務完了5月、支払6月の請求書と7月請求書の場合
5月 外注費など 80万 /未払金 80万
5月 外注費など 70万 /未払金 70万
と、5月に支払時期が違う請求書をそれぞれ発行して費用計上するイメージです。
本投稿は、2025年06月25日 13時12分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。