不動産の所有権移転時の税金について教えてください
親子リレーローン中の不動産所有権を分割した場合、税金がどうなるか教えてください
現在義父と私名義の親子リレーローンで購入した完全分離型二世帯住宅に住んでいます。この度離婚するのですが、今後も義父、私と子、それぞれの住居に住み続けたいと考えています(夫のみ別居)。このことは義父、夫、私全員が納得しているのですが、現状私に法的に居住権を主張できる根拠がなく困っています。
<現状>
・土地、住居の所有権は100%義父。義父は会社を経営しているのですが、経営者である間は対外的な信用問題から自分に所有権を持たせてくれという言い分からこの形になっている。
・親子リレーローンは、主債務者が義父、私は債務者という取り扱い。7年後には私が主債務者へ切り替わる。
・現在ローンは義父名義の口座から引き落とされている。
・現在までの支払いは、私から義父へ現金手渡しで折半している。領収書あり。
<本題・質問>
現在義父との関係性は良好ですが、今後状況が変化した際に、私には居住権を主張できる法的根拠がないため、まずは不動産の所有権を50%ずつに分割したいと考えています。
そこでお聞きしたいのですが、不動産所有権を分割する際の事由は「贈与」になりますか?「売買」や「相続」という形式になることはありますか?
また通常であれば贈与税等が発生すると思うのですが、本来不動産取得時に50%ずつ分割すべきものを義父側の都合により便宜上義父100%としていたものを、「本来あるべき状態(義父50%、私50%)に戻した」だけで、通常の贈与とは違うと思うのですが、それでも贈与税は発生してしまうのでしょうか?
税理士の回答
ご質問についてです。
原状の登記が義父様の100%所有になっているのであれば、
所有権を50%ずつにするためには、贈与もしくは売買という形をとってもらう必要があると思います。
登記上100%になっているものを分割することになるので、贈与税もしくは売買の場合は所得税が発生する可能性はあります。
登記等の必要があるため、司法書士の方にも相談してもらうのがいいでしょう。
なお、親子リレーローンの場合は負担割合と所有権割合を一致させるのが通常だと思いますが、今回の事例の場合には所有権割合が100%義父様にいってしまっていいます。
本来であれば、このタイミングでも贈与税の対象となる可能性があります。
東先生
ご回答ありがとうございます!
無知でお恥ずかしい限りなのですが、先生のご回答やほかの方の質問をみると、親子リレーローンは通常「持ち分の共有」がなされるのですね。
私たちのケースの場合、今後所有権を分割すると贈与税が発生してしまう、という解釈でよろしいでしょうか?これを避ける、または少しでも費用を抑える方法はないのでしょうか?
また、今後無事に所有権を50%ずつに分割できたとして、義父が80歳になった時点(主債務者が私に移転する時)で、その時の残債の半分(2600万の半分、1300万ほど)を義父に繰り上げ返済してもらおうと考えているのですが、この場合義父→私への生前贈与となり贈与税等がかかる可能性はありますか?
今回の事例は、親子リレーローンの中では原則に反してしまってい常態になってしまっています。
よって、所有権を分割する際に、贈与税もしくは所得税(売買の場合)が発生することになるでしょう。
繰り上げ返済についても、債務を義父様に負担してもらうことになるので贈与になってしまいます。
なので、いまのままでは2回贈与税が発生してしまうことになると思います。
まず、所有権の贈与税を抑える方法としては、贈与税の非課税の範囲(年間110万円)の範囲で所有権を少しづつ移していくことが考えられます。
→ただし、毎年司法書士代と登記代がかかるので、贈与税はかかりませんが費用と時間がかかります。
もう1つは、金銭消費者貸借契約書などを作成して返済する方法です。
借りることになるので、贈与税はかかりませんが、実際に返済をする必要があるため、資金が必要となっていしまいます。
残債についても、繰り上げ返済をしてもらうと贈与税の対象となってしまいます。80歳になったタイミングで資金が入るからだと思うのですが、こちらも年間110万円の範囲内であれば、贈与税がかからずにもらうことはできますが、年数は12年かかる計算になってしまいます。
今の感じですと、どちらかのタイミングでは贈与税がかかってくることになるかと思います。
※多少の贈与税を払ってもいいのであれば、110万円におさめる必要はありません。

鎌田浩司
贈与税は累進税率なので、金額が大きくなると税額はかなり大きくなります。
最初の相談では、居住権を心配されていたと思います。
例えば、住宅全体ではなくて、建物の一部を移転する。
贈与や売買で。
すると、金額的に少額にできるのでは。
それにしても、銀行の承諾が必要だと思います。
最寄りの税務署での相談と、銀行への相談から始めてみるといいでしよう。
東先生
現状所有権を分割すると贈与税や所得税がかかってしまうのですね。理解できました。
繰り上げ返済もやはり贈与の対象になるのですね。1300万繰り上げた場合、贈与税の対象となるの1300万でしょうか。または半分の650万でしょうか?
金銭消費者貸借契約書は、50%分の不動産の代金として義父と契約する、という認識であってますか??
何度もお聞きして申し訳ありません。よろしくお願いいたします。
鎌田先生
ご回答ありがとうございます。
そうです、居住権を法的根拠をもとに確約したいです。また夫有責で離婚するにあたって、債務を折半しているのにも関わらず、現状は名義貸しの状態になっているのも納得いかないです。
そのため土地・家屋の半分を移転したいと考えています。
借り入れはフラット35からになっていますが、金融会社にも所有権分割の承諾は得ています。
一度北海道税理士会の「税の無料相談所」に電話で聞いてみたのですが、個別の事案は受け付けられないといわれてしまい、こちらに相談させていただいています。
返済してもらう負債部分が贈与税の対象となります。
1300万円から110万円をひいた1,190万円にたいして贈与税がかかります。
50%の所有権を得たいのであれば50%部分で契約してもらうことになると思います。

鎌田浩司
居住権は詳しくありませんが、建物の一部の持分で足りそうだと思います。
相談は、所轄の税務署に電話して予約してできます。
東先生
ご多忙の中何度もご回答ありがとうございました。
大変参考になりました。
本当にありがとうございます。
鎌田先生
所轄の税務署でも相談できるんですね!!
またわからないことが出てきたときに相談してみます。
ありがとうございました。
本投稿は、2025年07月14日 15時53分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。