株の売却益5000万、退職・転職、住宅ローン控除の最適な「順番」について
現在会社員です。源泉徴収ありの特定口座で株の売却益が合計約5,000万円出る見込みです。
今後、今年・来年・再来年ほどの期間で「複数年に分けて売却すべきか、一時にまとめて売却すべきか」という出口戦略を迷っています。
また、同時期に「中古マンション購入(住宅ローン)」と「退職・転職(負担の少ない仕事へ)」も計画しています。
現在の額面年収(源泉徴収票の支払金額)は750万円ほどです。
会社員のステータスを活かした融資審査、住宅ローン控除の適用、退職後の健康保険料の跳ね上がりをトータルで考慮した場合、一般的にどのような順番・売却スケジュールで進めるのが最も税金や審査の面で有利でしょうか?
数年かけて計画を進めるため、定期的・継続的にアドバイスをいただける先生を探しています。
確定申告はベースをe-Tax等で自力入力し、その内容の最終チェックや修正アドバイス(時間制の相談、またはそれに準ずるサポート)をお願いしたいと考えています。
税理士の回答
【結論】
ご質問の記載から、源泉徴収ありの特定口座で約5,000万円の上場株式等の売却益が出る前提にすると、一般論としては「在職中に住宅ローンの審査・契約・入居を先行させ、住宅ローン控除を受けたい年の株式売却と申告方法を先に設計し、その後に退職時期と売却時期を決める」順番が安全です。
売却益は、源泉徴収ありの特定口座であれば原則20.315%の分離課税です。利益5,000万円を一度に売る場合の税額の目安は、5,000万円×20.315%=約1,016万円です。損益通算できる上場株式等の損失がなければ、数年に分けてもこの税率そのものは通常変わりません。
【理由】
ただし、住宅ローン控除には合計所得金額の要件があります。給与収入約750万円の年に、売却益5,000万円を確定申告へ含めると、所得要件を大きく超えて控除を受けられない可能性があります。源泉徴収ありの特定口座の譲渡益は、申告するかどうかを選べる場合があるため、住宅ローン控除を受ける年の申告方針が特に重要です。確定申告で給与・住宅ローン控除を申告しても、特定口座分を必ず申告に含めるとは限りません。
また、退職後に国民健康保険へ入る場合、前年の申告所得が保険料に影響し得ます。売却益を申告する年と退職の翌年が重なると負担が増えることがあります。一方、任意継続や転職先の健康保険となる場合は比較が変わります。融資審査も、在職年数・雇用形態・ローン実行時点の在籍状況を金融機関ごとに見ますので、退職を先行させると不利になることがあります。
大きな金額と生活設計が同時に動くため、順番に迷われるのはもっともです。
まず行うことは次の3点です。
1. 購入予定年、入居予定日、ローン実行日を置き、住宅ローン控除を受けたい各年について、給与所得と「申告に含める」株式譲渡益を分けて一覧化します。売却益を申告に含める年は、控除の所得要件に抵触し得ます。
2. 証券会社の年間取引報告書を基に、5,000万円が売却代金ではなく譲渡益であること、前年以前から繰り越した上場株式等の損失があるかを確認します。損失があれば売却年を分ける効果が生じます。
3. 退職予定月ごとに、任意継続・国民健康保険・転職先の健康保険を比較します。国民健康保険となる可能性が高いなら、売却益を申告する年の翌年の保険料も試算対象にします。
A:住宅ローン控除を優先するなら、控除対象年の売却・申告を抑える設計が中心です。B:控除より資金化を優先するなら、一括売却も可能ですが、申告方法と退職後の保険料を事前に確認してから進めます。
本投稿は、2026年08月07日 12時58分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






