法定福利費を請求できる条件
法定福利費の請求条件についてです。
建設業です。
協力会社から法定福利費の請求があり、保険加入の確認を取りたいのですが。
具体的にはどのような書類が必要ですか?
その書類は会社が加入しているという証明だけで大丈夫なのか。
雇用保険加入のみでも法定福利費は請求できるのか。
社会保険加入条件をつけて先に法定福利費を支払うことは可能か。
ご回答宜しくお願い致します。
税理士の回答

長谷川文男
建設業は、二元適用事業です。
普通の会社であれば、労災保険と雇用保険は同時に手続きしますが、建設業は、労災保険は元請けの会社で手続きをし納付します。雇用保険は各社が手続きをし、納付します。
もちろん、建設業でも、下請けのみなら、手続きは要りませんが、お客様と直接取引しているものがあれば、その部分は各社が手続きをして、保険料を納付します。
下請け仕事について、労災事故が起きれば、元請会社の労災保険を使い、労災事故を受けた労働者が、保険金を直接もらう仕組みです。
なお、元請会社の労災保険は、下請け会社の会社名等の記入はありません。下請け会社の従業員も、下請け仕事である限り、保険の対象になります。労災保険は強制加入ですから、仮に元請会社が加入の手続きを怠っていたとしても、労働者は労災保険により保護されます。
ただし、費用の徴収等、元請会社にはペナルティがあります。
確か、工事現場等に労災保険の成立年月日等掲示する義務があると思いますから、下請け会社としてはそれで加入していることを確認できるかと思います。
労災保険は、例え。1時間だけのアルバイトでも保障されますから、事前に誰が保障の対象者などの手続きはありません。その建設現場では働いていれば、経営者でない限り保障の対象です。
労災保険は、元請会社が保険料を支払い、下請会社は労災保険の手続きはしません。契約にもよりますが、保証される下請け会社の従業員の分は、元請会社が下請け会社に請求することは可能と思います。
金額については、元請会社と下請会社間で決めてください。
雇用保険は、各会社が手続きをして、保険料を納付しますから、元請会社から請求されることはありません。
誰が雇用保険の対象であるかは、加入時にハローワークから交付される雇用保険被保険者証で確認してください。
本投稿は、2020年10月09日 08時36分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。