社保扶養内か青色事業専従者か
私は現在会社員として働きつつも、今年3月に開業届を出し 個人事業主としても事業を行っております。
私:会社員給与:約400万(総支給) 事業所得:300万(見込み)
夫:会社員給与:約600万(総支給) 雑所得:30万ほど(見込み)
私は今後も会社を辞める予定はないのですが
夫は 今後退職し、自営業を始めたいと話しており
今後どのようにするのが一番お得?なのか色々調べているのですが
なかなか分からずでしたのでご相談させていただきました。
個人的には 私が代表として夫の事業も組み込んだうえで経営をし
夫には青色事業専従者給与を支払、プラスで私の社保加入が可能な範囲に給与を抑える
が一番いいのか?とも思ったのですが…
不慣れなため、分かり難い質問内容となってしまい恐縮ですが
どうぞよろしくお願いいたします。
税理士の回答

石割由紀人
質問者様の状況において、どの選択肢が最も有利かを判断するためには、社会保険の仕組みと青色事業専従者給与の制度を理解する必要があります。以下にその要点をまとめます。
1. 青色事業専従者給与の利用:
- 青色事業専従者給与は、事業に専従する家族への給与を必要経費として落とせる仕組みです。これにより、事業所得が減少するため、所得税や住民税の負担を軽減できます。ただし、専従者給与を支払うためには、税務署に事前届出が必要であり、実態として事業に専従していることが求められます。
2. 社会保険の扶養範囲:
- 社会保険の扶養に入れる条件には、年間収入が130万円未満(多くのケース)である必要があります。この金額を超えると、扶養から外れるため自身で国民健康保険などに加入する必要があります。
- また、夫が専従者給与を受け取る場合、この収入が130万円を超えると扶養の範囲から外れます。そのため、専従者給与を130万円以内に抑えれば、夫があなたの扶養に入り続ける可能性があります。
3. 社会保険と専従者給与の考慮:
- 夫が退職後、あなたの個人事業に専従するのであれば、青色事業専従者給与を受給することは合理的ですが、その金額設定には注意が必要です。
- 扶養の範囲に収まるように給与を設定するか、もしくは、夫が国民健康保険に加入する前提で、より高額な専従者給与を設定する選択肢があります。
4. 今後の計画に応じた対応:
- 夫が将来的に独自の事業を持つ意図があるのであれば、青色事業専従者給与を一時的な措置として捉え、夫の事業所得を増やしていく戦略も考えられます。
以上の点を考慮すると、以下がおすすめの対応です:
- 夫には青色事業専従者給与を支払い、給与額を130万円以内に設定することで扶養範囲に収めつつ、所得税や住民税の軽減を図ります。
- 夫が独立した事業を本格化する際には、自営業者としての国民健康保険料などの負担を含めた最適な収入戦略を再考することが重要です。
本投稿は、2024年11月18日 12時02分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。