【雛形付き】一般社団法人の定款作成方法と変更方法のまとめ - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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【雛形付き】一般社団法人の定款作成方法と変更方法のまとめ

法人といえば株式会社や合同会社のイメージが強いですが、それらとはまた違った性質を持った「一般社団法人」という形態があります。比較的、誰にでも簡単に設立できるので、学生のサークル団体や町内会といった組織に法人格を持たせたいときには有効です。

ただし、一般社団法人を設立するには、定款の作成と公証役場での認証が必須になります。この記事では、定款に記載する内容やかかる費用、作成方法まで、わかりやすく解説します。作成例やひな形も用意してありますので、参考にしてください。

目次

「定款」とは

「定款」とは、組織の根本規則を定めたものをいい、「名称、事業の目的、所在地、事業年度」などを記載します。

利害関係者に組織の運営に対する基本姿勢を記すものとなりますので、目的に沿った適切な定款を作成するようにしましょう。

記載事項には、必ず記載しなければならない「絶対的記載事項」と、記載しないと効力が認められない「相対的記載事項」、そのほか自由に記載できる「任意的記載事項」があります。

絶対的記載事項

「絶対的記載事項」は、定款に必ず記載しなければならない内容を指し、ひとつでも記載がもれてしまうと、その定款全体が無効となってしまいます。

名称

一般社団法人の名前を記載します。

「一般社団法人○○」というように、名称の前後どちらかに、“一般社団法人”をつけなければなりません。また、主たる事務所がある場所に、同一名称の法人が存在する場合は、その名称を使用することはできません。

主たる事務所の所在地

事務所の住所が定まっているときは、その住所を記載します。住所の記載は、最小行政区画(東京都は区、その他は市町村)までで良いことになっています。

目的

事業の目的を記載します。

たとえば、○○を普及させる目的などです。さらに、将来的に行う予定がある事業についても記載しておくと、定款変更にかかる費用を節約することができます。

法律に反しない範囲ならば、どんな目的でも構わないとされています。

公告方法

公告方法を記載します。

公告方法は、「官報」「日刊新聞紙」「電子公告」「主たる事務所の公衆の見やすい位置に掲示など掲示場に掲載する方法」の4種類から選択して選ぶことができます。

社員の資格の得喪に関する規定

新たに資格を得て社員が入社する場合の手続きや、資格を失って退社する場合の手続きなどの定めを記載します。

事業年度

事業年度を記載します。

事業年度は、1年を超えない範囲で好きに定めることができます。たとえば、4月1日〜3月31日までとします。

設立時社員の氏名または名称および住所

一般社団法人の設立には、2名以上の社員を必要としており、その社員の氏名や名称、住所などの記載が必要になっています。

 この氏名や住所に関しては、印鑑証明書と同じ記載にする必要がありますので、誤記に注意しましょう。

相対的記載事項

「相対的記載事項」は、定款に記載しないとその効力が認められない内容を指します。

たとえば、以下の事項が挙げられます。

  • 経費に関する事項
    誰がどうやって経費を負担するかの規定など
  • 社員の任意退社に関する事項
    任意的に社員が退社する方法
  • 意思決定方法
    意思決定の方法や決議要件に関する事項
  • 理事に関する事項
    理事の任期や理事が業務する範囲、理事会を置く場合は理事会に関する規定など

任意的記載事項

「任意的記載事項」は、上記以外に定款に記載しておきたい内容です。

以下の内容以外であれば、基本的になにを記載しても良いことになっています。

  • 公序良俗に反する内容(誘拐・詐欺、麻薬の売買といった犯罪行為)
  • 社員に剰余金または残余財産の分配を受ける権利を与える旨
  • 法の規定により社員総会の決議を必要とする事項について、理事・理事会その他の社員総会以外の機関が決定することができることを内容とする旨
  • 社員総会において決議をする事項の全部につき、社員が議決権を行使することができない旨

これらについては、記載したとしても効力は生じないとされています。

定款の備置きと閲覧について

一般社団法人の定款は、主たる事務所に常に置いておく(備え置く)必要があります。

また、設立時社員や債権者が閲覧を求めたときは、定めた時間(設立後は業務時間)ならばいつでも閲覧させなければならない旨が、一般社団法人法第十四条に規定されています。

従たる事務所がある場合は、その事務所にも一般社団法人の定款を備え置き、閲覧できるようにしておかなければなりません。

原本と同じならば良いとされているため、WEB上で閲覧できるようにしている一般社団法人もあります。

一般社団法人の定款作成の流れ

定款は、一般社団法人の発起人が作成し、完成した定款について公証役場で認証を受けます。具体的には、以下のような手順で行います。

基本事項を決める

まず、名称や事業の目的など基本的な事項を決めます。

前述したとおり、必ず記載が必要になる「絶対的記載事項」については、決めておきましょう。

発起人が作成する

あらかじめ決めておいた事項を元に発起人が共同で定款を作成し、署名押印をして完成させます。

一般社団法人の設立では、社員が少なくとも2名必要になります。発起人とは、この社員になろうとする人のことをいいます。

社員は、一般的にいわれる会社の社員とは意味が異なり、「構成員」のことを指します。株式会社でいう株主をイメージすればわかりやすいでしょう。

なお、社員には個人だけでなく、法人がなることもできます。

公証役場で認証を受ける

完成した定款は、公証役場で公証人による認証を受けることで、その効力を発揮します。

この認証は、適正な手続きを経て定款が作成されたこと、定款が適法であることを公証人が証明する手続きです。

認証を受けるには、あらかじめ公証役場へ電話連絡をして、予約をする必要があります。場所は、一般社団法人を設立する予定の都道府県内にある公証役場です。

定款に不備があると訂正や再作成が必要になるので、事前にFAXなどで定款内容をチェックしてもらうと良いでしょう。

公証役場へは、設立時社員全員が出向くことが原則ですが、代表者を決めたり委任したりすることも可能になっています。

そして、公証人が必要書類や定款の内容を確認して認証が終了します。認証に要する時間は、10分から20分程度だといわれています。

その後、法務局で設立に関する必要書類をそろえて、設立登記を行います。

定款認証にかかる費用

定款認証にかかる費用は全部で約5万円です。内訳は、公証人認証手数料が5万円と定款の謄本代が2000円程度(1枚につき250円)となっています。

一般社団法人の定款は、印紙税が必要になる課税文書に該当しないため、収入印紙代は不要となります。公証人手数料の5万円は現金で用意をしておきましょう。

一般社団法人の定款作成例

一般社団法人は、「営利型」と「非営利型」に分けられます。営利型は税制優遇がされている分、活動に制限があり、その旨を定款に定めなければなりません。

以下より、それぞれの定款の作成例をご紹介いたします。

この記事で用意しているひな形は、一般社団法人を設立するにあたって定款を作成する際に参考とできる資料にすぎないことに留意してください。
個々の疑問点などについては、専門家に相談のうえ解消するなどした上で、作成するようにしてください。

理事会を設置する場合

一般社団法人は、業務執行機関として理事を1人置かなければなりませんが、理事会の設置は任意となっています。

なお、理事会を設置する場合は、監事を置かなければならないという決まりになっていますので、組織についての記載に留意する必要があります。

理事会を設置する場合の定款のひな型(word)

理事会非設置の場合

理事会を設置しない場合でも、監事や会計監査人を置くことが可能です。なお、会計監査人を置く場合は監事を置く必要があり、これらの機関についての定めが必要です。

一般社団法人が大規模一般社団法人に該当するような場合は、会計監査人を置くことが必須になります。つまり、理事、監事、会計監査人の定めが必要になるということです。

大規模一般社団法人とは、貸借対照表の負債の合計額が200億円以上の一般社団法人を指します。

理事会非設置の場合の定款のひな型(word)

非営利型の場合

非営利型一般社団法人は、法人税法において「公益法人」とされている社団法人になります。

理事は3名以上、そのうち3分の2以上は親族等以外の理事であることが必要です。

非営利型一般社団法人になるためには、非営利が徹底されているか、共益活動を目的としている必要があり、それぞれの要件を満たす必要があります。

非営利が徹底されていることの要件

余剰金の分配がないことや、解散時には公益社団法人や地方公共団体に残余財産を贈与するなどを定める必要があります。

共益活動を目的とする要件

会員に共通する利益を図る活動となっていることや、会費について、収益事業を主たる事業としていないことなどを定める必要があります。

非営利型(理事会設置)の場合の定款のひな型(word)

非営利型(理事会非設置)の場合の定款のひな型(word)

公益社団法人を目指す場合

将来的に公益社団法人を目指しているという場合は、それを踏まえて定款を作成しておくと、公益社団法人に変更する際の費用を少額に抑えられる可能性があります。

一般社団法人の定款には不要だが、公益社団法人の定款に必要という事項について、あらかじめ定めて記載しておくということです。

具体的には、「会計監査人を置く旨」「理事会や監事を置く旨」「該当する財産がある場合は不可欠特定財産について」「残余財産を他の公益法人等に帰属させる旨」の定めなどです。

また、決議事項についても、一般社団法人の場合は社員総会の普通決議の決議要件を大幅に緩やかにすることができますが、公益社団法人では許されないため、そのような記載を避けるようにします。

公益社団法人を目指す場合の定款のひな型(word)

基金を設ける場合

一般社団法人には資本金制度がないため、「基金」という制度を用いて資金の調達を行います。

基金を設ける旨は「任意的記載事項」ですが、基金制度を一度採用すると、廃止することができないので覚えておきましょう。

募集をするためには、定款に以下のような「基金の拠出や募集に関する条項」を記載する必要があります。

(基金の拠出)
第〇〇条 この法人は、会員又は第三者に対し、基金の拠出を求めることができるものとする。

(基金の募集等)
第〇〇条 基金の募集、割当て及び払込み等の手続については、理事会が別に定める基金取扱い規程によるものとする。

(基金の拠出者の権利)
第〇〇条 基金の拠出者は、前条の基金取扱い規程で定める日までその返還を請求することができない。

(基金の返還の手続)
第〇〇条 基金の返還は、定時社員総会の決議に基づき、一般法人法第141条第2項に定める範囲内で行うものとする。

(代替基金の積立て)
第〇〇条 基金の返還をするため、返還する基金に相当する金額を代替基金として計上するものとし、これを取り崩すことはできない。

財産の拠出を不動産などの現物で行う場合は、裁判所に申し立てる必要があります。基金の募集方法については、基金の募集総額を定めて拠出者に通知し、拠出者はその通知に記載されている期日までに拠出します。

また、基金には返還義務が課されていて、一定の要件を満たすと返還されるようになっています。ただし、この返還時に利息をつけてはいけないことになっています。

なお、基金の設置だけでなく、募集時期も任意のため、設立後すぐに募集をしなければならないというわけではありません。よって、運営資金を円滑に調達するためにも、あらかじめ基金設置に関する条項を記載しておくと良いでしょう。

一般社団法人の定款の変更方法

一般社団法人を設立後、実際の運営と定款の記載事項が乖離する場合があります。このような場合は、定款を変更する必要が出てきます。

変更をするには、社員総会を開き特別決議で賛成を得て、その内容を議事録に残します。このとき、新規設立したときとは違って、あらためて公証役場の公証人の認証を受ける必要はありません。

変更といっていますが、元の定款(原始定款)の内容を変えるのではなく、議事録を残すことで手続きは完了となります。

社員総会を開く

社員総会は、定款に定められた方法で収集し、開催をします。

特別決議を行うためには、総社員の半数以上(頭数)が社員総会に出席する必要があります。そして、総社員の議決権の3分の2以上が賛成することが必要です。

社員総会にて決議された内容は、必ず議事録にて残しておきましょう。

登記変更申請が必要になることも

変更した内容によっては、登記変更の手続きも必要になる可能性があります。

変更が必要になるのは、定款で変更した内容が、登記事項にも記載されている場合です。たとえば、事業年度や名称を変更したときなどが挙げられます。

登記変更手続きは、定款を変更した日から2週間以内に行う必要があります。このときかかる費用はその変更内容によって異なるので、法務局にて確認してください。

おわりに

社団法人には、一般社団法人と公益社団法人の2種類があり、一般社団法人の場合はさらに営利型と非営利型に分けられます。

それぞれ設立の条件や税制や会計などが異なるため、どの社団法人にしたら良いか分からないという方も多いでしょう。

また、定款に記載しなければならない内容も異なるため、迷った際は専門家に相談すると良いでしょう。

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