個人から法人に不動産を移す時価算定について
2021年7月に個人名義で収益物件(戸建)を300万円で購入しました。
2022年1月に資産管理会社(代表は私)を設立し、この会社に不動産を移す場合、
売買金額は300万円はいいのでしょうか?
それとも(私が購入してからまだ1年も経過していなくても)
時価算定として不動産鑑定士の鑑定が必要になるのでしょうか?
ご教授のほどよろしくお願いいたします。
税理士の回答

必ずしも不動産鑑定士に鑑定評価してもらう必要はありません。
実務的には固定資産税評価額や未償却残高で売却することが多いです。
なお、ご相談者様の場合、購入されてからさほど時間の経過もしておりませんから、購入金額と同額で売却されても差し支えないかと存じます。
追加で質問させてください。
建物と土地の金額の分け方はどのように決めるのがいいのでしょうか?

まず、購入時の売買契約書をご確認いただき、土地と建物の内訳をご確認ください。
売買契約書に土地と建物の内訳が記載されていない場合で、購入した相手型が事業者である場合、建物には消費税が課税されているはずなので、消費税から建物の金額を逆算して、全体の購入金額から建物の金額を差し引いた金額が土地の金額です。
個人から購入されている場合は、建物に消費税が課されておりませんので、売買契約書から建物と土地の内訳を計算することができません。
この場合は、合理的な方法で購入金額を建物と土地に按分しなければなりません。
ここでは、按分方法の例を挙げておきます。
実務的には①か②を使うことが多いかと思います。
①建物と土地の固定資産税評価額の比率で、購入金額を建物と土地に按分(1番簡単です)
②建物の標準的な建築価額から建物の金額を先に決めて、購入金額から建物の金額を差し引き、土地の金額を計算
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/kisairei/joto/pdf/013.pdf
③公示価格などから土地の金額を先に決めて、購入金額から土地の金額を差し引き、建物の金額を計算
④不動産鑑定士に鑑定してもらう
度々質問すみません。
①の方法で按分した場合、千円未満は四捨五入でよろしいでしょうか?
例えば計算結果が建物1,456,978円、土地1,543,022円だった場合、
帳簿に載せる金額を1,457,000円、土地1,543,000円としていいですか?

帳簿に載せる金額を1,457,000円、土地1,543,000円としていいですか?
→千円未満を四捨五入はしません。
度々申し訳ございません。
③の方法で計算すると土地の価格が700万円程になってしまい明らかに
実勢価格と大きく乖離する結果になってしまいました。
(公示価格は3年以上変化はありません)
ちなみにもうひとつの実勢価格の出し方と言われている
"固定資産評価額÷0.7×1.1"で計算をしたら160万円でした。
③の方式を採用する場合、内訳はaとbのどちらを採用すればよろしいでしょうか?
a)建物 1円、土地 2,999,999円
b)建物 1,400,000円 土地 1,600,000円
あと伝え忘れていましたが、築年数は50年と耐用年数を大幅に超えています

では、建物の価格はゼロ円に近いかと思いますので、③aでもよろしいかと存じます。
本投稿は、2022年02月17日 10時17分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。