返品処理の仕分けについて
個人でせどりをしております。弥生会計にて白色にて管理しております。
仕入れた商品を返品した時はどのように処理したらいいのでしょうか?
それと帳簿が必要とされるのは、仕入れた商品を受け取った時点なのでしょうか?
それとも商品注文後、キャンセルした場合、代金の支払いが一瞬でも発生してしまった場合、その時点で帳簿しなければならないのでしょうか?
初歩的な質問でお恥ずかしいのですが、教えてくださると助かります。
税理士の回答

石割由紀人
返品処理については、以下のように仕訳を行います。
1. 返品時の仕訳例(返品分が未払いの場合)
- 借方: 買掛金 ×××
- 貸方: 仕入 ×××
2. 返品時の仕訳例(代金を支払済みの場合)
- 借方: 現金または預金 ×××
- 貸方: 仕入 ×××
帳簿の記録タイミングについては、次のように判断します。
- 商品を受け取った場合:仕入れとして記帳が必要。
- 注文後にキャンセルした場合:支払いが一瞬でも発生し、その後返金された場合、支払いと返金を別々に記帳する必要があります。
帳簿は実際の取引(支払い、仕入、返品)に基づいて記録しますが、未遂の取引は記録不要です。
ご回答ありがとうございます。
ということはクレカで一時的に決済し、キャンセルして支払い取り消しされるような取引は未遂にあたるという解釈で宜しいでしょうか?
それと期を跨いで返品となった場合も上記と同様に処理すれば宜しいでしょうか?
付け加えて棚卸しの処理も必要なのでしょうか?

石割由紀人
1. クレカで一時的に決済後キャンセル → 未遂に該当
はい、その解釈で問題ありません。一時的にクレカで決済された後にキャンセルされ、支払い取り消しが確定した場合、それは実際の支出が発生していないため、未遂の取引として帳簿に記録する必要はありません。ただし、キャンセルが確定する前に支払いが確定し、一時的に残高が動いていた場合には、次のように記帳する必要があります:
1. 決済時
- 借方: 仕入 ×××
- 貸方: 未払金(またはクレジットカード) ×××
2. キャンセル確定時
- 借方: 未払金(またはクレジットカード) ×××
- 貸方: 仕入 ×××
このようにキャンセルにより決済が取り消された場合、最終的には仕訳が相殺される形になります。
---
2. 期を跨いで返品が発生した場合
期を跨いで返品が発生した場合も、返品が確定したタイミングで上記と同様の処理を行います。ただし、返品が発生した期に影響を及ぼすため、以下の点に注意してください:
1. 返品額の扱い
- 前期に計上された仕入れの金額を減らすことができないため、返品額を「返品損」または「売上値引き」などの科目で処理することが一般的です。
- 仕訳例:
- 借方: 現金または預金 ×××
- 貸方: 返品損 ×××
2. 税務への影響
返品処理が期を跨ぐ場合、仕入金額や所得計算に影響が出るため、税務申告時に適切に反映させる必要があります。
---
3. 棚卸しの処理について
返品が発生した場合、棚卸資産に該当する場合は以下の点に注意してください:
1. 返品商品が未販売の棚卸品だった場合
- 棚卸資産から減らす必要があります。
- 返品時の仕訳:
- 借方: 現金または預金 ×××
- 貸方: 棚卸資産 ×××
2. 既に販売済みの商品を返品した場合
- 棚卸処理は不要です。返品処理のみ記帳すれば問題ありません。
本投稿は、2025年01月09日 09時21分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。