確定申告で年金受給のみの親を扶養にできますか
29年度分の確定申告を前に扶養控除について調べましたがよく分からず質問いたします。
私:39歳、派遣社員。年収370万、年末調整せず確定申告が必要。
父:同居。68歳、年金収入のみ。
父の年金が158万円以下なら扶養親族になる事は分かりました。
厚生年金と企業年金を受け取っており、その内訳は
【厚生年金】
老齢基礎年金 163万3000円
源泉徴収額 0円
社会保険料の額 12万4660円
【企業年金連合会】
老齢年金 16万9000円
源泉徴収額 0円
年金支給額を合計すると 180万2000円になります
そこから社会保険料を引くと 167万7000円になります
ここから生命保険料控除と医療費控除が合わせて10万円あるとすると、157万7000円になり、父も確定申告をすれば私の扶養親族になれるのでしょうか。
また、父が確定申告しない場合、2つの年金の手取りを合わせると167万7000円です。
158万を超えるので所得税がかかるのでしょうか。
その場合、後日所得税の振込用紙が届くのでしょうか。
税理士の回答

扶養親族の判定は、その方の合計所得金額(所得控除前の各種所得金額の合計額)で判定します。
お父様の場合、雑所得の金額が、(163.3万円+16.9万円)-120万円=60.2万円となりますので、残念ながら扶養親族には該当しないと思われます。
お父様が確定申告を必要とするか否かは、課税所得金額が生じるかどうかで判断します。
① 雑所得の金額:上記の通り60.2万円
② 所得控除の金額:社会保険料控除(12万4660円)+基礎控除(38万円)=50万4660円
③ 課税所得金額:①‐②≒97000円
以上の通り、お父様の所得控除が「社会保険料控除」と「基礎控除」だけの場合には、課税所得金額が発生しますので確定申告が必要になります。社会保険料控除と基礎控除以外の所得控除(例えば生命保険料控除など)が97000円以上あれば、確定申告は必要ないことになります。
なお、確定申告書は税務署から必ずしも送られる訳ではありませんのでご留意ください。
以上、ご参考になれば幸いです。
丁寧な解説、ありがとうございます。
大変勉強になりました。
本投稿は、2018年02月09日 16時24分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。