実家の住宅ローン控除の適用について
3年前前に実家を建て替えて、住宅ローンを組みました。その後、2年間、建て替えた実家に両親と住み、住宅ローン控除を受けました。
今年、転勤となり実家を出て、一人暮らしをしています。両親はそのまま実家に住んでいますが、特に両親へ仕送りはしていません。
転勤は2〜3年で、転勤が終われば実家に戻ります。
その場合、住宅ローン控除はどうなりますか?
なお、住民票は移動させました。住宅ローンの銀行への転居の報告、税務署への連絡は失念しておりできていません…。
税理士の回答

土師弘之
国税庁ホームページによると「家屋の所有者が、転勤、転地療養その他のやむを得ない事情により、配偶者、扶養親族その他生計を一にする親族と日常の起居を共にしない場合において、その家屋の取得等の日から6か月以内にその家屋にこれらの親族が入居し、その後も引き続き居住しており、当該やむを得ない事情が解消した後はその家屋の所有者が共にその家屋に居住することと認められるときは、その家屋の所有者が入居し、その後もその家屋の所有者が引き続き居住しているものとして取り扱われ、この特別控除等の適用を受けることができます。」となっています。
両親が引き続き住んでいれば、引き続き住宅ローン控除を受けられるのですが、問題は「生計を一にし」ている状況に該当するかということです。
「生計を一にする」については、国税庁のホームページでは、以下のように説明されています。
「日常の生活の資を共にすることをいいます。
会社員、公務員などが勤務の都合により家族と別居している又は親族が修学、療養などのために別居している場合でも、①生活費、学資金又は療養費などを常に送金しているときや、②日常の起居を共にしていない親族が、勤務、修学等の余暇には他の親族のもとで起居を共にしているときは、「生計を一にする」ものとして取り扱われます。」
つまり、別居している場合は、生活費などを常に送金していることを要件としています。
客観的に見た場合、両親の収入だけで生活できているのであれば、送金しなくてもいいはずですので、生計を一にしているとは言い難いと思われます。
そうすると、一定期間居住の用に供しない(再び入居する予定がある)ケースに当てはまることになると思われます。
このケースの場合は、転勤するまでに税務署に所定の手続きを踏む必要があります。そうすれば、残存期間があれば実家に戻った年から住宅ローンを再適用することができます。
しかし、転勤するまでに行うべき手続を失念していますので、転勤以後の住宅ローン控除は受けられません。
今年の転勤なので(去年以前ではないので)、ダメもとで税務署に相談してみるしかないと思われます。
ありがとうございます。
大変わかりやすかったです。近々、実家に行く予定があるので、最寄りの税務署に相談してみます。
本投稿は、2023年10月24日 20時04分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。