「納税管理人」とは?届出書の書き方や税理士へ依頼したときの費用を解説 - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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「納税管理人」とは?届出書の書き方や税理士へ依頼したときの費用を解説

海外出張や転勤などにより日本国内に住所を持たない場合、納税管理人の選任が必要になるケースがあります。

こういった場合は、まず納税管理人が必要かどうかを確認し、各届出書の提出や税理士への相談といった対応をとらなくてはなりません。本記事で「納税管理人」の概要や選任方法、税理士に依頼した場合の報酬相場などについて確認しましょう。

目次

納税管理人とは

「納税管理人」とは、納税義務者が海外に転勤または移住したり、高齢になるなどで納税手続きが困難になった場合、その納税義務者に代わって申告書を提出したり、各種税金を納付したりする人のことです。納税管理人が担う役割には主に以下の3つがあります。

  • 申告書の作成、提出
  • 各種税金の納付、または還付金の受け取り
  • 税務署から届く書類の受け取り

海外居住者が納税管理人を必要とするケース

納税義務者のうち海外に居住する人が納税管理人を必要とするケースには、具体的に以下のようなものが挙げられます。

  • その年の1月1日から海外に出発する日までの間に一定の所得がある
  • 日本国内に賃貸物件などを保有し、不動産収入がある
  • 証券会社の口座で上場株式を所有しており、日本国内で株式の売却を行う
  • 日本企業から配当・利子などを受け取る際に、租税条約による減税・免税を受ける
  • 1月1日時点で日本国内に居住しており、住民税の納税義務がある
  • 1月1日時点で日本国内に不動産を所有しており、固定資産税の納税義務がある
  • 相続(または贈与)が発生して相続税(贈与税)を納める

このように日本国内で申告や納税手続きなどが生じる場合には、それぞれの税目ごとに納税管理人の選任が必要となっています。

納税管理人の選定方法

納税管理人を選任するには所定の書類を税務署等に提出する必要があります。

所得税・消費税・相続税・贈与税においては「納税管理人届出書」を作成し、所定の管轄税務署へ提出します。

住民税や固定資産税などの地方税においては、納税地を管轄する自治体に「納税管理人申告書」を提出します。地方税の申告・納付をする納税管理人が納税地以外に居住していた場合は、「納税管理人承認申告書」を提出することになります。

管轄税務署はどこになる?

税金の申告や納付などは、納税管理人の納税地を所轄する税務署ではなく、納税者本人を所轄する税務署長に対して行います。ただし相続税の場合は、亡くなった被相続人の生前の納税地を所轄する税務署となります。

また、所得税の場合には以下の順番で判断し、どの税務署に対して行うのかを決定します。

(1)国内で事業を行い、その事業所などを持つ場合:
その事業所の所在地を管轄する税務署
(2)非居住者が住んでいた住所や居住に、親族などが住んでいる場合:
その住所地を管轄する税務署
(3)国内にある不動産の貸付から収入を得ている場合:
その不動産の所在地を管轄する税務署
(4)(1)~(3)に該当していた人がそのいずれにも該当しなくなってしまった場合:
直前までの納税地を管轄する税務署
(5)(1)~(4)以外の人で、申告や請求などを行う場合:
納税者本人が選んだ税務署
(6)(1)~(5)のどれにも当てはまらない場合:
麹町税務署

納税管理人には資格が必要?

納税管理人としての資格は、特別定められていません。日本国内にいる人であれば、個人や法人問わず誰でもなれますし、有償や無償についても問われません。

親族や友人へも依頼できますが、申告書の作成に不安があったり、作業時間をかけたくない場合には、納税管理人として税理士を選定するとよいでしょう。

また、納税資金は納税者自身が用意し、納税管理人の口座に送金するのが一般的です。そのような金銭管理といった面でも、信頼できる人に依頼しましょう。

税理士に依頼するメリット

申告書の作成はもちろん、税額計算など税務申告にまつわるすべての業務を任せることができるので、時間的・精神的な負担を低減することができます。また、税金に関する専門家なので、申告ミスの心配もありません。さらには節税に関するアドバイスをもらえるなど、納税の金銭的な負担も低減できる可能性もあります。

税理士は税務書類の作成、税務相談などの専門家であり、これらの業務を独占的に行うことが認められています。言い換えると、税理士以外の方が税理士業務を行ってしまうと税理士法違反として扱われるという意味です。

そのため、申告書の作成や税務調査の対応なども納税管理人に任せたい場合は、税理士へ依頼するようにしましょう。

税理士に依頼するデメリット

一方で、税理士へ依頼する場合は費用が発生するというデメリットもあります。納める税金が少額になることがわかっている場合には、依頼費用の負担が大きくなってしまうかもしれません。

その際は、申告書の作成を納税者自身でやるのが原則となりますが、申告内容などに間違いのないよう注意してください。

もし申告書に誤りがあり、修正申告が必要になったらペナルティも生じます。結果的に、税理士に依頼しておいた方が、時間的にも経済的にも低コストとなるかもしれません。「税理士に依頼するか」「自分でやるか」を比べて、より有利になる方を選ぶとよいでしょう。

納税管理人を税理士に依頼したときの報酬相場

納税義務者が個人の場合には、月額数千円〜で基本料金が設定され、確定申告業務を依頼する際には別途料金が加算される形態が多いです。

あるいは還付申告を依頼する場合には還付金に対して十数%前後の報酬が発生したり、相続税・贈与税申告の依頼をする場合には数十〜数百万円単位の報酬となることもあります。

納税管理人を税理士に依頼する際には、どのような業務をお願いするかまずは相談し、料金を確認した上で依頼しましょう。

納税管理人届出(申告)書の書き方と提出期限

「納税管理人届出(申告)書」は税務署や役所の窓口で入手できるほか、国税庁や自治体のホームページでダウンロードできます。

対象となる税目、あるいは所轄税務署や自治体によって様式が異なりますが、いずれも基本的な記載内容としては納税者と納税管理人となる人それぞれの氏名や住所、電話番号、生年月日に加え、捺印が必要な場合がほとんどです。

ただし相続税における納税管理人届書の場合、「納税地」の欄は被相続人の住所地となり、別枠に被相続人の氏名および相続開始日の記入も必要です。

これらを記入したら管轄税務署や自治体の窓口に提出するか、郵送での提出が一般的となっていますが、東京都中野区など一部の自治体ではブラウザ上での電子申請が可能となっています。

また、提出は原則、納税者が出国する日までに行うこととされています。出国後に日本で納税義務が発生する場合などには、その時点で速やかに届出書を提出するよう手配しましょう。

解任する場合にも届け出が必要

帰国などを理由に納税者自身が申告・納付できるようになったら、「納税管理人解任届出書」を提出しましょう。解任届出書も、国税庁ホームページなどで入手できます。解任手続きを行うことで、その後の連絡などは納税者自身に送られるようになります。

納税管理人を選任しない場合はどうなる?

日本での納税義務があるのにもかかわらず、納税管理人の届け出をしないまま海外に長期で在住してしまうと、税務署や市区町村などの行政機関は納税者へ納税通知書を送ることができなくなってしまいます。

その場合、行政機関は税務署や市役所内の掲示版に通知内容を掲示する「公示送達」という方法を取り、納税者に書類が届いたものとしてみなされます。つまり、納税者本人が気づかないうちに納税通知がされてしまう、という事態が起きかねません。

公示送達がされた場合であっても、掲示された期限までに納付がなければ、延滞税などのペナルティが課されることには変わりないので、やはり納税管理人の専任は必要と言えます。

おわりに

納税管理人は親族や知人など誰でもなれますが、こうした方が税理士業務を行えるわけではありません。納税管理を代行している業者もありますが、なかには税理士資格がないままに税理士業務を有償で行っているところもあるそうです。

税理士に依頼した場合は費用こそかかるものの、税理士法で認められた税理士業務に対応できます。居住先の税務との兼ね合いを考慮するのであれば、国際税務に強い税理士に依頼するとよいでしょう。

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