ウォッシュセール・ルール
現在、日本在住(日本国籍)で、米国にある証券会社で口座を開設して(日本にある米国証券口座ではありません)、株式取引を行っており、米国におけるウォッシュセール・ルールについての質問です。
前述の米国証券口座の損益通算表を確認すると、ウォッシュセール・ルールが適用されたあとの状態で損益が表示される仕組みになっております。(他方、純粋に、総額の取得費用と売却額も併記されております。)
一方で、日本では特に「ウォッシュセール・ルール」なるものは存在していないと認識しております。
このような状況下において、仮に、米国証券口座内でウォッシュセールを実施した場合においても、日本で確定申告する際は、ウォッシュセールのことは勘案せず、純粋に、同米国証券口座における「譲渡による収入金額」(売却額)と「取得費(取得価額)」(取得費用)のみを、確定申告の「譲渡した株式等の明細」に記入すれば良いという理解で合っておりますでしょうか。
税理士の回答

土師弘之
「ウォッシュセール・ルール」とは一言で言えば、「含み損のある銘柄を、税金対策として損失を確定させるためだけに売り払って即買い戻すようなことは認めません」(損失掃き出し行為)というものです。
日本では、バブル崩壊時にこのような行為が頻発していたため検討されたことがあり、結局、公開の証券市場を通じて取引しているのであれば、損失は実現しているので問題はないということになっていた記憶があります。相対取引のみが行為計算として否認されていたはずです。
現在の日本では「ウォッシュセール・ルール」のようなものは存在しませんので、証券市場を通じた取引であれば、ウォッシュセールの規制がなかったものとして株式の譲渡損益計算ができます。
本投稿は、2022年10月15日 18時00分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。