副業の源泉徴収について
          副業にて、源泉徴収税額を引かれているのですが、源泉徴収税額を引いている会社は確定申告しなくてよろしいのでしょうか?
また、源泉徴収税額が引かれていない会社は、確定申告は必要になる認識でよろしいでしょうか?        
税理士の回答
 
    
    
  
                        回答します
 源泉徴収は、決められた所得に対して源泉徴収額などが決められています。
会社は確定申告しなくてよろしいのでしょうか?
 このご質問は、いわゆるサラリーマンなどの「年末調整」のことをお尋ねと解釈します。
 そこで、本業務も副業も「給与所得」となる前提で説明します。
 給与所所得者は「扶養控除申告書」を給与の支払者に提出することにより、扶養の有無等に応じた所得税の「源泉徴収」が行われ、年末までその支払者の下に勤務していた場合は「年末調整」により年税額の精算を行います。(いわゆる「甲欄課税」)
 多くの給与所得者は、1か所の給与収入のためこの「年末調整」で年税額の精算が行われますので、「年末調整」は「確定申告」の代わりとなっております。
 なお、副業などにより2カ所以上から給与収入がある場合は、「扶養控除申告書」は1か所しか提出できませんので、他の給与の支払者には「扶養控除申告書」の提出はできないため、扶養の有無等は加味されず所得税が源泉徴収され(いわゆる「乙欄」課税)年末調整などは行われません。
 所得税法は「累進課税」を採用しているため、この「乙欄課税」は「甲欄課税」より高い税率による源泉徴収となっています。
 そして、2カ所以上の給与収入がある方は、全ての所得を合算し「確定申告」によって所得税の最終的な精算を行うこととなります。
  
源泉徴収税額が引かれていない会社
 給与として支給されず、「業務委託」のような外注としての支払ではないでしょうか。
 給与だとしましたら、先ほど説明した通り「乙欄課税」となるため、少なくとも支給額の3.063%の源泉徴収が必要となっているはずであり、取り扱いを誤っている可能性があります。(甲欄課税しているなど)
 副業が、業務委託契約 = 雑所得又は事業所得 の場合は、本業の給与所得と併せて確定申告による清算を行うことになります。
【申告不要制度】
  原則的な説明を行いましたが、副業による所得金額などが20万円以下の場合、申告不要とすることも可能です。ただし、住民税の申告は必要になります。
 国税庁HPより、参考となる説明箇所を添付します
 「給与所得者で確定申告が必要な人」
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm
                    
ご回答ありがとうございます!
副業が、業務委託契約(雑所得)なのですが、源泉徴収税額を記載してほしいという会社様と記載しなくていいという会社様どちらもいます。
その場合、源泉徴収税額を記載した会社様は確定申告の記載をしなくてよろしいのでしょうか?
 
    
    
  
                        確定申告書には、「すべて」の収入(所得)を記載します。
 
 源泉徴収された所得税は、確定申告により計算された「年税額」の所得税の前払いになりますので、「年税額」との清算により、確定申告時の納税額が少なくなったり、場合によっては還付になったりします。
 なお、そもそも貴方の報酬が、源泉徴収が必要な「報酬・料金等」に該当するか否かにより源泉徴収の有無が分かれます。
 源泉徴収が必要な「報酬・料金等」は限定列挙となりますので、源泉徴収となった「報酬」の根拠を、支払者に確認されることをお勧めいたします。
 その上で、正しい処理をそれぞれの会社の方にして頂けるようにお伝えください。
 国税庁HPから、報酬料金等の説明箇所を添付します。
 タックスアンサー「源泉徴収が必要な報酬・料金等」
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2792.htm
 源泉徴収のあらまし から「報酬・料金等」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/aramashi2022/pdf/07.pdf                    
本投稿は、2023年04月10日 18時48分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。
 
 
                           
                           
                           
                           
                           
                           
                           
                           
      






