同居人(生計を一にしていない恋人)と「折半した家賃や電気代」、及び「個人的な借入返済」の仕訳について
同居人(会社員)の名義で賃貸マンションを借りており、私はそのうちの1部屋で個人事業をしているため、家賃と電気代を経費にしようと考えています。
家賃は同居人の銀行口座から引き落とされ、私はその半額を同居人に支払うことになっています。
逆に電気代は私の口座から引き落とされるので、同居人からは返済してもらうことになります。
家賃の支払い証明として、銀行の振込履歴を残そうと考えています。
しかし同居人からは、事業を始める1年以上前から、生活費や事業資金諸々を含めて個人的にお金を借りています。
そのため「私→同居人」へ家賃振込履歴があっても、「同居人→私」への振込履歴も多々存在するので、税務調査で怪しまれるのではと心配です。
また「私→同居人」へ家賃以外の個人的返済の履歴もありますが、お互い手渡しのことも多く、振込履歴だけを見ても借入と返済の金額が合いません。
その借入と返済は、仕訳帳簿とは別に個人的にエクセルで管理しています。
以上の条件で、家賃を10万円とした場合
(借方)普通預金 250000 (貸方)事業主借 250000 同居人からの個人的借用
(借方)地代家賃 50000 (貸方)未払金 50000 同居人が立替えた家賃
※年間12回記帳
(借方)水道光熱費 4000 (貸方)普通預金 8000 私が支払った電気代
(借方)立替金 4000 私が立替えた電気代
※年間12回記帳
(借方)未払金 300000 (貸方)預金口座 300000 同居人へ半年分の家賃支払
※年間2回記帳
(借方)事業主貸 24000 (貸方)立替金 24000 同居人から半年分の電気代支払
※年間2回記帳
(借方)事業主貸 350000 (貸方)普通預金 350000 同居人への個人的返済
※手渡しのことも多いので金額が合わない
決算時に地代家賃・水道光熱費を家事按分
というような付け方で問題ありませんか?
また、根拠となる資料として
家賃を確認できる賃貸契約書と同居人の家賃引落履歴
私→同居人の家賃振込履歴
電気代を確認できる検針票と引落履歴(同居人→私の電気代振込履歴は経費とは無関係のため不要)
個人的な借入返済を管理しているエクセル
では不十分でしょうか?
ご回答よろしくお願い致します。
税理士の回答
こんにちは。
個人で事業を行う際に重要なのは①記帳と②証憑(請求書や領収書など)の保存です。
記帳については、エクセルよりも会計ソフトのほうが申告までできたりするので便利です。かなり安価なものでも最近のソフトは高機能なので、エクセルより記帳に向いています。
また、摘要欄には取引の内容がわかるように必ず何かを記載しておくことをお勧めいたします。
資金管理については、事業用口座とプライベート口座を分けられることをお勧めします。この場合、帳簿上の預金残高と事業用口座の銀行残高は一致するはずですので、対外的な心証も得られると思います。
請求書や領収書は銀行取引でも保管するようにしましょう。
もらえない場合は基本となる契約書や出金伝票を使うとよいと思います。
ちなみに、現金取引があったときも入金伝票・出金伝票に記載して保存します。
事業割合で家事按分して経費計上すること自体は問題ではありませんので、どのような取引があり、その入出金がどれで、残高も銀行残高と一致しているということが対外的に説明できればよいと思います。
決算時に記帳した内容を決算書または収支内訳書として申告書に添付すると思いますが、この金額の根拠がわかればいいわけです。
以上、一般的な説明となりましたが、ご参考になれば幸いです。
ご回答ありがとうございます。
説明が不足してしまいましたが、仕訳帳は会計ソフトでつけており、摘要にも取引内容を記載しております。
5月に開業しましたが、同居人からの個人的な借入はその1年以上前から続いており、事業とも関係ないため、帳簿とは別にエクセルでつけております。
また口座につきましても、今回で分けたほうが良いと痛感し、新たに作成致しました。
しかし2017年度は1枚のクレジットカードで取引してしまったため、会計ソフトと連携させたときにプライベートな取引が多数含まれてしまい、それらは全て事業主貸でつけました。そのため12月31日時点での口座残高は、帳簿と通帳で一致しております。
恐らく先程のご回答で答えが出ているのだと思うのですが、確定申告がはじめてなもので、大変恐縮ですができればケースごとのご回答が欲しく、もう一度質問させていただきます。
説明が長く、聞きたいことが曖昧になってしまったためまとめますと、
まず家賃についてですが、
・家賃の引き落とし口座が同居人のものである場合、私から同居人へ半額を支払った振込履歴を印刷したものがあれば問題ないでしょうか?
・そのとき、同居人から私への振込履歴も存在しますが、これは私が支払った家賃とは関係ない個人的な借用であることを証明する必要はありますか?(例えば家賃を30万振込んだ履歴があっても、同じ口座から20万振込まれた履歴があると実際には10万しか払っていないように見えてまずいのではと考えたためです。この場合30万を按分して経費にしているのに、実際には10万しか払っていないのだから経費の過大申告だと言われないだろうかということです。)
・前述の証明が必要な場合、個人的につけていたエクセルは証明になり得ますか?(そこには家賃以外の個人的な借用や返済が全て詳細に記入してあるため、この場合さっきの20万の振込はこのときの個人的な借入です、というように説明はできるからです。ただそれが効力を持つのかどうかを知りたいです。それとも今からでもなにか他に証明書を作るべきなのでしょうか。)
※なぜ心配しているかというと、帳簿と通帳の残高を合わせるために、例えば私から同居人に個人的な返済をしたときも事業主貸で記帳し、摘要には「同居人の名前 振込 借りていた生活費などの個人的な返済」というように書いてあるため、家賃を支払った相手との間に家賃以外にもお金の取引があることは一目瞭然だからです。また振込履歴にも「振込)同居人の名前」というように表示されます。摘要を単なる「生活費の引出」などに変更し、振込履歴も家賃に関係ある取引のみを切り取って保管すれば通帳でも見られない限りわかりませんが、そのほうが良いのでしょうか?本当は事業と私用口座を分けておけばよかったのですが…。
※また、帳簿内の個人的な借用と個人的な返済を「借用金」などの勘定項目を使って家賃とは別に記帳し、借用書も作成すればいいのではとも思ったのですが、例えば同居人→私への20万の振込(借用)が記帳してあっても、さらに10万円は現金手渡しで借りていたりするので、私→同居人へ30万の引出(返済)の記帳があったりして借用金がマイナスになったり、最終的に全て完済してもぴったり0になることはないので、よくないのではと考えました。
ここまでが家賃に関してです。それとは別に電気代に関してと帳簿に関しての質問があるのですが、文字数制限で一旦ここまでと致します。
お時間ございましたら、お教えいただますと幸いです。
続いて書き込めるようなので続けさせていただきます。
家賃とは全く関係なく、電気代についての質問ですが、
・電気代の半額を毎月立替えて支払い、後日まとめて現金手渡しで受け取ったのですが、立替えた分は経費には関係ないプライベートな電気代なので、その返済されたお金もプライベートなお金、つまり「(借方)事業主貸 (貸方)立替金」で処理し、証明書等も不要でしょうか?(そもそも電気代の全額ではなく半額を帳簿につけられればいいと思うのですが、それだと帳簿と通帳の口座残高が合わないためです。)
そして最後に帳簿の付け方としての質問ですが、
・同居人の口座から家賃が引き落とされるたびに毎月記帳し、私から同居人への支払いは数カ月分まとめて支払いするので、
1月27日
(借方)地代家賃 50000 (貸方)未払金 50000
2月27日
(借方)地代家賃 50000 (貸方)未払金 50000
3月27日
(借方)地代家賃 50000 (貸方)未払金 50000
3月28日
(借方)未払金 150000 (貸方)預金口座 150000
というような付け方は特に問題ないですか?それとも毎月返済して記帳するべきですか?電気代も同様の運用、記帳をするつもりです。(半年~1年くらいまとめてになると思います。)
ここまでの家賃、電気代、帳簿の付け方という3項目の質問が混ざってしまい、わかりにくくなってしまい申し訳ございません。
また、根本的になにか勘違いをしていること等あればご指摘いただけますと幸いです。
もしお時間あればで結構ですので、引き続きよろしくお願い致します。
ご記載のボリュームですとこちらでの回答では限界があることを最初に申し上げておきます。ですので、これ以上の質問等ありましたら、有料で税理士に見てもらうか商工会議所や納税協会等に加入し、個別的に対面で相談をされることをおすすめいたします。
まず、会計ソフトが高機能化し、銀行口座との連携も進んでおりますが、実感されているように、完全に連動しているとかえって取引の実態を反映できない場合もあります。したがって、場合によっては連動機能をオフにして、手入力で記帳したほうが実態にあった記帳ができることもあることを申し上げておきます。
大まかにいいますと、契約書を作っておけばよいと思われるものが多いというイメージです。家賃はご自身の負担額を明示したものを同居人との間で交わしておく、同居人からの個人的な借入金も金銭消費貸借契約書を作っておく等です。
基本的契約があると毎月入出金がある場合でもどの契約に基づくものかを摘要に明示しておくことで相手方が同一人でも誤解を避けることができると思います。
なお、ご存知の通り、生活費などプライベートな出金は事業主貸で処理しますので、生活費として同居人から借り入れをしているならば、借入金の返済は
事業主貸xxx/現金預金xxx(摘要:同居人への返済)
などと記帳しておけばよいのではないでしょうか。「借用金」等事業主勘定以外のものを使うと事業用の借り入れをしていると誤解されると思います。
さらに、この借入金を返済している口座がプライベートのものであれば記帳する必要もありません。確定申告書に添付する決算書(または収支内訳書)はあくまで事業所得や不動産所得にかかるものですので。
クレジットカードでの取引は事業用に使ったものは
〇〇費xxx/未払金xxx
プライベートで使ったものは
事業主貸xxx/未払金xxx
とすれば、支払いのときに
未払金xxx/現金預金xxx
で未払金及び預金残高が合うと思います。
話が戻りますが、個人的な借入についての契約書に返済方法などを盛り込んでおけば、あえてエクセルで返済履歴を作る必要もないのではないでしょうか。会計ソフトの摘要欄に記載があれば大丈夫と思います。
続いて、記帳の基本的なことを申し上げます。
記帳は発生主義による記帳で、証憑類は保存することです。
発生主義とは売り上げたときやモノやサービスの提供を受けたときに
売掛金xxx/売上xxxや〇〇費xxx/未払金xxxと記帳する方法で、お金の入出金があったときに現金預金xxx/売掛金xxxや未払金xxx/現金預金xxxと記帳するやり方のことです。
つまり、「やった時」と「お金を受け取ったとき、支払ったとき」をきちんと分けて記帳するということですね。
また、家事按分がある場合も基本的には期中は総額で記帳します。
「〇〇費xxx/未払金xxx(金額は総額で)」ということです。
決算時において、事業割合で按分したときに「事業主貸xxx/〇〇費xxx」という仕訳を入れます。これで事業割合にあった経費計上ができると思います。この辺りも事業割合を入れると会計ソフトが仕訳を切ってくれるかなと思います。
なぜ決算時まで按分しないかというと、事業で使用した割合は事業年度が終わって実績がでないとわからないからです。つまり、最初から100%プライベートで使用したものは経費となることはないので最初から「事業主貸xxx/現金預金xxx」と仕訳を切ります。これも出金しているのが事業用のお金からの場合ですので、当然プライベートのことにプライベートの口座からお金を使った場合は記帳することはありません。
家賃など前払い系の経費のつけ方ですが、支払った日(例えば1/27に2月分家賃を支払ったケース)に「地代家賃xxx/現金預金xxx(2月分家賃)」などと記帳しておき、さらに続けて「前払費用xxx/地代家賃xxx(2月分家賃繰り延べ)」として記帳すれば1月の経費にはならないですよね。2月に入って、「地代家賃xxx/前払費用xxx(2月分家賃洗替)」と記帳すれば、1月に支払った家賃がきちんと2月の経費になるわけです。これを12か月続けると毎月の家賃×12か月分が地代家賃勘定の残高となると思いますが、決算整理仕訳で先ほど申し上げた家事按分を行うわけです。経費の多くは請求が先にくるかと思います。仮にインターネット代3月分が4月に入って請求され、5月に支払ったケースを説明します。
(請求時)通信費xxx/未払金xxx(摘要:インターネット代3月分)
(注:請求は4月にあると思いますが、仕訳日は3/31など3月の日で付けます)
(支払い時)未払金xxx/現金預金xxx(摘要:インターネット代3月分支払い)
このようなケースが多いと思います。これらは12月分が翌年1月とか請求が年をまたぐケースが多いので12月分の請求が1月とか年明けにきて12/31なり年内の日付で記帳し、すべて12月分の記帳が終われば、家事按分してください。
以上、こちらで申し上げることは以上です。
すみませんが、回答はここまでとさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
ご回答ありがとうございます。
大変参考になりました。
弁護士ドットコムのシステムをよく理解しておらず、あまりに込み入ったことまで聞いてしまい失礼致しました。
またわからないことがあれば税理士に相談しようと思います。
この度は本当にありがとうございました。
本投稿は、2018年03月15日 18時56分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。