フリーランスがアパートを建てる際の経費について
現在は医療系大学と病院で非常勤としてフリーランス(個人事業主)で働いております。今回、アパートを建ててオーナーになろうと不動産会社と契約することになりました。
契約金に支払ったお金や住民票その他の証明書の取り寄せ代、いくつか候補地を回った時の交通費、宿泊費などは経費として申告することはできますでしょうか?
交通費、宿泊費
候補地として視察した際の交通費・宿泊費などは経費になりますでしょうか?
自分で売りに出されている土地や周りの治安など調べたく使った宿泊費で不動産会社に紹介されたものではありません。
宜しくお願いします。
税理士の回答

石割由紀人
契約金について
まず、アパート建設の契約金についてですが、これは原則として経費にはなりません。契約金は、アパートという固定資産を取得するための費用の一部とみなされるため、減価償却を通じて費用化することになります。
減価償却とは
減価償却とは、建物や機械などの固定資産の購入費用を、その資産の利用期間に応じて分割して費用計上する会計処理のことです。アパートの場合、建物の種類や構造によって耐用年数が定められており、その耐用年数に応じて毎年一定額を減価償却費として計上します。
契約金以外の経費について
ご質問にある、住民票などの証明書の発行手数料、候補地を回った際の交通費、宿泊費については、原則として経費として計上できます。ただし、これらの費用が事業に関連するものであることが前提となります。
経費として認められるための条件
経費として認められるためには、以下の条件を満たす必要があります。
1. 事業に関連する費用であること: アパート建設が、ご自身の事業(不動産賃貸業)に関連するものである必要があります。
2. 費用が発生した事実を証明できること:領収書やレシートなど、費用の発生を証明できる書類を保管しておく必要があります。
3. 金額が妥当であること: 社会通念上、妥当な金額である必要があります。
交通費・宿泊費について
ご質問にある、候補地を視察した際の交通費・宿泊費については、以下の点に注意が必要です。
視察目的:視察が、アパート建設のための土地選定や市場調査など、事業に関連する目的で行われたものである必要があります。
視察場所:視察場所が、アパート建設の候補地として妥当な場所である必要があります。
宿泊日数:宿泊日数が、視察に必要な日数として妥当である必要があります。
これらの条件を満たしていれば、交通費・宿泊費は経費として計上できます。
経費計上の際の注意点
家事関連費との区別:事業に関連する費用と、個人的な費用(家事関連費)を明確に区別する必要があります。例えば、視察旅行中に観光をした場合の費用は、経費として認められません。
領収書の保管:領収書やレシートは、必ず保管しておきましょう。
帳簿への記載:経費として計上する際は、帳簿に正確に記載する必要があります。
まとめ
アパート建設の契約金は、原則として経費にはならず、減価償却を通じて費用化します。
住民票などの証明書の発行手数料、候補地を回った際の交通費、宿泊費は、事業に関連するものであれば経費として計上できます。
経費として計上するためには、事業関連性、費用の証明、金額の妥当性などの条件を満たす必要があります。
交通費・宿泊費については、視察目的、視察場所、宿泊日数などが妥当である必要があります。
家事関連費との区別、領収書の保管、帳簿への記載を正確に行う必要があります。
本投稿は、2025年01月17日 16時03分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。