年末調整と確定申告について
会社承認で副業を行っている従業員がいます。
2ヶ所以上からの収入があるため、毎年、年末調整処理をして確定申告に行って頂いています。この職員から「確定申告に行くのに年末調整を受ける意味が分からない」と言われました。年末調整を実施するのは事業所の義務であることを説明しましたが、納得して頂けません。年末調整は事業所の義務ですが、従業員にとっては年末調整を受けるのは義務にならないのでしょうか。拒否できるものですか。
税理士の回答
扶養控除等申告書が提出されていれば、確定申告の有無にかかわらず会社は年末調整をする義務があります。
年末調整行うことは選択性ではありません。
そこで、一定の「年末調整の対象とならない人」以外の人に対して、給与の支払者(扶養控除申告書の提出がある者)は年末調整をする義務が有ります。
国税庁HPには「対象となる人」の」記載がありますが、「任意」とは記載がありません。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2665.htm
所得税法第190条第一項にも
「給与所得者の扶養控除申告書を提出した居住者で・・(中略)・・その年中に支払うべきことが確定した給与等の金額が二千万円以下であるものに対し、・・(中略)・・給与等の支払者がその年最後に給与等の支払をする場合・・・(中略・年末調整のことが記載)・・・しなければならない」と定められています。
確定申告書の有無にかかわらず、源泉徴収や年末調整は別途定められているため「意味が分からない」としても、法律上の立て付けでそのようになっています。
極端な話ですが、年末調整に限らず源泉徴収が任意で「確定申告をするから源泉徴収をしない」ことになれば、源泉徴収制度の崩壊・・意味がなくなる・・・ことになります。
法令で規定されていることに、納得していただけない場合は、担当者の方に国税局の税務相談室又は所轄の税務署に確認していただくしかないと思います。
本投稿は、2025年11月01日 21時16分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







