暗号資産の損益計算について
個人事業主なので、毎年確定申告はしています。
今年、暗号資産で初めての利益(少額)があったので、その分もあわせて来月確定申告しようと思っています。
その際、国税庁の暗号資産の計算書(総平均法用)を活用する予定ですが、その書面にある「5 暗号資産の所得金額の計算」の「必要経費(手数料等)」についてお聞きしたいことがあります。
暗号資産取引所を2カ所利用しているのですが、それぞれの年間取引報告書の「支払い手数料」を合計した金額のみ、暗号資産の計算書の「必要経費(手数料等)」の欄に記載すべきなのでしょうか?
それとも、取引所へ入金する際の銀行振込手数料等も含めて、その金額を記載してもよいのでしょうか?
なお、振込手数料を証明するためのデータ保存もしておいた方がよいのか、詳しく教えてください。
税理士の回答
所得計算の必要経費は、取引所へ入金する際の銀行振込手数料等も含めて記載します。なお、振込手数料を証明するためのデータ保存もしておいた方が良いと思います。
三嶋政美
両方含めて差し支えありません。
暗号資産の計算書における「必要経費(手数料等)」には、暗号資産の取得・売却と直接に対応する費用を計上します。したがって、各取引所の年間取引報告書に記載されている売買手数料やスプレッド相当額は、合算して記載するのが基本です。
これに加え、暗号資産を取得するためにやむを得ず発生する取引所への入金時の銀行振込手数料も、取得行為と相当因果関係があるため、必要経費に含めることが可能と考えられます。一方で、出金時や資金移動のみを目的とした手数料は、内容次第で判断が分かれます。
証明資料については、年間取引報告書に加え、振込手数料が確認できる通帳記録や取引明細のデータを保存しておくと安心です。税務調査では「合理性」と「説明可能性」が問われますので、その備えとして整理しておくことをおすすめします。
お二方ともに、ご返答ありがとうございました。
ちなみにお聞きしますが、振込手数料を楽天ポイントなどを利用して無料にした場合、経費計上はできるのでしょうか? それとも、金額的な動きはないため「必要経費(手数料等)」として記載できないのでしょうか?
楽天ポイントを利用して無料にした場合は、値引扱いになり経費計上はできないと思います。
本投稿は、2025年12月28日 11時56分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







