【海外在住・非居住者の確定申告について】フランス在住・日仏両国での申告方法の確認
はじめまして。現在フランスに在住しており、税務上の居住地はフランスです。
日本とフランスの両方でフリーランスとして仕事をしており、以下の状況です。
【現状】
フランスにてMicro-entreprise(個人事業)を登録し、フランスのクライアントへの仕事はフランスの事業として請求・申告しています
日本のクライアントへの仕事は、日本の個人事業主として行っています。日本の実家の住所をクライアントに登録しています
日本での確定申告は、母(納税管理人)に代理で行ってもらっています
フランスでも確定申告を行っています
【確認したいこと】
① 日本での確定申告について、非居住者として母を納税管理人として申告を続けることで問題ないでしょうか。
② フランスは税務居住地のため、日本からの収入もフランスの確定申告(フォーム2047)で申告する義務があると認識していますが、日本側の申告との関係(日仏租税条約による二重課税の回避)について、具体的にどのような処理が必要でしょうか。
③ 現状の方法(日仏両国で申告)を今後も継続することは適切でしょうか。改善すべき点があればご指摘ください。
どうぞよろしくお願いいたします。
税理士の回答
フランスにお住まいの状況における日本とフランスでの確定申告について、現行の処理と改善点、二重課税回避の具体的な方法を整理しました。
① 日本での確定申告と納税管理人の継続について
現状の「非居住者として納税管理人(お母様)を立てる申告」自体は、手続きとして誤りではありません。
非居住者の定義ですが、日本に住所がなく、1年以上日本以外に居住している場合は「非居住者」に該当します。
納税管理人の役割は、非居住者に代わって申告書の提出や納税を行うための制度であり、お母様がその役割を担うことは法的に認められています。ただし、フリーランスとしての「役務の提供」がすべてフランス国内で行われている場合、そもそも日本で申告・納税する必要がない(日本の国内源泉所得に該当しない)ケースがあります。
② フランスでの申告と二重課税の回避方法
フランスは居住地主義をとっているため、日本を含む全世界所得を申告する義務があります。
日仏租税条約に基づき、二重課税を回避するための具体的な処理は以下の通りです。
日本での源泉徴収がある場合:フランスの確定申告書に日本での収入を記載します。フランスでも外国税額控除が適用できるかもしれません。
源泉徴収がない場合:日本側に課税権がない(フランスで全額課税される)所得として、フランス側で全額申告・納税します。
③ 現状の方法の適切性と改善すべき点
現状、日本とフランスの両方で「事業所得」として別々に申告されている点は、「事業の拠点がどこにあるか」という観点から見直しの余地があります。
日本での所得の性質の再確認
物理的にフランスで作業をしている場合、その所得は「フランス国内源泉所得」とみなされるのが一般的です。
この場合、日本での確定申告は不要となり、フランスでの売上として一本化して申告するのが本来の形です。
日本の実家を事業所として登録し続けることは、日本に「恒久的施設(PE)」があるとみなされ、日本側から課税され続ける原因となります。
完全にフランス拠点で活動しているのであれば、日本のクライアントには「フランス居住の非居住者」であることを伝え、源泉徴収の有無(租税条約による免除)を確認するのがスムーズです。
日本に国内源泉所得があるか否か、あるとすれば、それが租税条約による免税の対象になるかどうかがポイントとなるかと思います。日本の税務署の法人税担当(個人課税部門では無く、法人税担当の中に源泉所得税担当がいますので)に確認されるのがよろしいでしょう。
本投稿は、2026年03月18日 22時46分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






