時間精算・機器貸与ありの業務委託、外注費として大丈夫でしょうか?
IT企業からQAエンジニアとして業務委託(準委任)を受けています。以下の運用で外注費として問題ないか不安です。
・月額約64万円、基準時間140〜180時間で、超過・不足を時間単価4,000円で1分単位精算
・PC・スマホは先方から貸与
・毎日の定例ミーティングへの参加、日報作成義務あり(徹底を求める連絡が複数回)
・始業・終業時に先方指定の打刻システムへの入力が必要
・実施場所は自宅指定で、それ以外は事前申請が必要
・契約上、再委託は完全禁止
・契約上の窓口担当者とは実際のやりとりが一切なく、別の担当者が日々の指示・確認を行っている
・平日に休む場合は事前連絡が必要
労働基準監督署に相談したところ、口頭ですが労働基準法上の労働者に該当するとの見解を得ています。
このような場合、税務上も外注費ではなく給与とみなされるリスクは高いでしょうか。また、クライアント側が税務調査を受けた場合、自分の確定申告(青色申告・事業所得)にどのような影響がありうるかも知りたいです。
税理士の回答
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
↓
回答①
個人的には、ご質問の前提だけから勘案しますと、外注費より給与の性質が強いと考えます。
回答②
クライアントにおいて税務上否認・是正された場合、質問者さまのほうは外注収入から給与収入に修正となりますと、質問者さまの申告内容にも影響します。さらに、クライアントとの間で、源泉所得税や消費税相当額についての精算を要求されることも想定されます。
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補足)
まずは、質問者さまと相手との契約内容の確認からスタートとなりますが、税務上は契約という形式だけでは決まらず、実態で総合的に判定します。web上に判定チェックシートも多数あります(東京国税局の内部資料が有名)ので、それらを使って相手と共に検討し、最初の段階で判定しておくこともおすすめ致します。
最もシンプルな判定は、最高裁のチェック項目となりますが、それだけですと具体的ではないため、これまでの多数の裁判例から積み上げられた内容をもとに、東京国税局が具体的で多くの項目につきチェックできるものを作成しています。検索すると出てきますのでおすすめ致します。
他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になれば幸いです。
山本快夫
次の5項目が「基本的な」「最低限の」チェックポイントになります。
・他人が代替して業務を遂行することが可能か?
・時間的拘束、空間的拘束の有無
・指揮監督命令下にあるか?
・納品前の商品やサービスが滅失した場合に金銭の要求をできるか?
・作業に必要な物品の提供状況
しかし、このシンプルな5項目だけでは判定しづらいケースが多いと考えます。
宜しくお願い致します。
竹中公剛
労働基準監督署に相談したところ、口頭ですが労働基準法上の労働者に該当するとの見解を得ています。
上記から外注費ではない。・・・時間等の拘束なし。
雇用の給料です。・・・記載からすべて拘束されている。
山本快夫
なお、東京国税局の判定表においては、労働基準法の適用を受けるか否か...も、総合勘案すべき項目の一つとされています。
個人的には、他の判定項目に比べて重要度は高いと考えます。
宜しくお願い致します。
佐々木俊
お書きの働き方ですと、税務上も外注費ではなく給与と判定されるリスクが高い状況です。外注費(事業所得)か給与かは、契約書の名前ではなく、請負契約に準ずるものか雇用契約に準ずるものかという実態で判定します。国税庁は、区分が明らかでないときに総合勘案する要素として、①他人が代わりに業務を行えるか②作業時間の指定や時間単位の報酬計算など時間的な拘束を受けるか③作業の内容や方法について指揮監督を受けるか④完成品が不可抗力で滅失しても報酬を請求できるか⑤材料や用具を支払者から供与されているか、の5つを示しています。基準時間つきの1分単位精算、打刻と日報の義務、日々の指示、PC貸与、再委託の完全禁止は、この5要素の大半で給与方向に働く事情です。是正の直接の相手はまずクライアント側(源泉徴収漏れと、消費税の仕入税額控除の否認)ですが、給与と整理されるとご自身の側も、事業所得を前提にした青色申告特別控除や経費計上、消費税の扱いが崩れて申告のやり直しになりえます。労基署の見解も得ているとのことなので、雇用の形に改めるか、時間拘束や指揮監督を外した独立性のある委託の形に契約と運用を直すか、早めにクライアントと協議するのがよいと思います。
本投稿は、2026年08月25日 09時46分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







