実家修繕費で税金はどうなる?
私は都市に住み、実家は74歳の親がひとり暮らし。親は住民税非課税で収入は年金のみ。2ヶ月前に親が亡くなり私が実家を相続。実家は木造家屋で築年数50年以上の古民家。
年始に急な豪雪により瓦があちこちズレ、戸井が外れ、軒がゆがむ被害が出て、親を契約者とする2件の共済から、見舞金40万と共済金100万を親の口座で受取。戸井の修理は15万程で既に修理済。屋根の見積を取ったら200万程だったが、共済金では全てを雪害承認できないと言われ、屋根修理の金額がなかなか捻出できず未修理のままだったが、今年雪が降ると家屋にさらなる被害がでるため、屋根材を再検討し200万以下で調整中。
私の年収は約240万。修理費用を災害で確定申告したいが可能か?共済は写真判定だったが、家屋が古く罹災証明書のために現地調査だと古い事を理由に証明書発行してもらえない不安がある。罹災証明書なくても確定申告可能か?
共済会社に提出した写真や資料は残してあるが、雑損ではなく災害で所得税控除受けたいが、この内容で受けられるか?確定申告に提出すべき書類はあるか知りたい。
尚、見舞金を支払った共済は、契約者が亡くなったため、契約者変更はできず解約。共済金を支払った共済は、契約者変更が可能で、土地や公共期間などの書類が落ち着いてから契約者変更して問題ないし、契約者変更前に損害が出ても、共済金は相続人へ支払いになるとのことでした。
税理士の回答
荒川直宙
雪害を受けたご実家の修繕費用について、税制上の優遇(雑損控除)の適用可否、罹災証明書の要否、必要な書類やシミュレーションを解説いたします。
結論から申し上げますと、条件を満たせば「雑損控除」として所得税・住民税の負担を軽減できる可能性が高いです。
【1】「雑損控除」の適用条件と判定ポイント
雑損控除を受けるには、被災時点(今年年始)において「親御様と生計を一(同一会計)にしていたか」が最大の分岐点となります。
◆ (1) 生計を一にしていた場合(適用可能)
別居であっても生活費の仕送り等があり生計を一にしていたとされ、かつ親御様の年間合計所得金額が58万円以下(65歳以上で公的年金のみの場合、年金収入約158万円以下)であれば、あなた自身の確定申告で「雑損控除」を受けることが可能です。
◆ (2) 生計を別にしていた場合(注意が必要)
完全に関計を別にしていた場合、被災当時の所有者・居住者は親御様であるため、あなた自身の雑損控除としては原則申請できません。(※親御様の準確定申告で申告することになりますが、元々非課税であれば還付効果はありません)
【2】「災害減免法」ではなく「雑損控除」がお勧めな理由
雑損控除は所得税の還付だけでなく、翌年の住民税も安くなるメリットがあります。(災害減免法は所得税のみの減免となり、翌年の住民税減額効果がありません)
【3】罹災証明書がなくても確定申告は可能か?
罹災証明書がなくても確定申告(雑損控除の申請)は十分に可能です。
税務署の手続きでは共済金の支給通知書(140万円)や被害写真が災害事実の証拠となるため、罹災証明書は必須添付書類ではありません。
【4】控除額と節税額のシミュレーション(概算)
年収240万円(給与所得約160万円)をもとに試算します。
・修繕費用:樋15万円 + 屋根185万円 = 200万円
・共済金・見舞金:140万円
・差引損失額(自己負担額):60万円
◆ 雑損控除額の計算
・計算式①:差引損失額60万円 -(給与所得160万円 × 10%=16万円)= 44万円
・計算式②:災害関連支出60万円 - 5万円 = 55万円
👉 いずれか多い方の55万円が控除額となります。
◆ 節税できる金額目安
・所得税の還付額:55万円 × 約5% = 約27,500円の還付
・翌年の住民税減額:55万円 × 10% = 約55,000円の減額
・節税合計額:約82,500円
【5】確定申告に必要な書類と今後のアクションプラン
◆ 必要書類:源泉徴収票、修繕費用の領収書・請求書(樋15万円、屋根修理分)、共済金の支払通知書、被災時の写真
◆ 年内(12月31日)までに施工・支払いを完了させる:その年分の控除を受けるには、原則年内に修理費用を支払う必要があります。
◆ 事前に税務署へ確認する:「被災時に別居で合計所得58万円以下の親の家屋を、子が修理した場合の雑損控除」について最寄りの税務署に確認しておくと確実です。
ご参考にしていただけましたら幸いです。
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ありがとうございます。
説明にもあるように、生計を一にしていません。
戸籍上は、親の戸籍から除籍されていませんが、都市と地方とで住まいは異なります
荒川直宙
ありがとうございます。ご状況(生計を別にしていたこと)を踏まえて、税務上の取り扱いを詳しく解説いたします。
結論から申し上げますと、税務上のルールでは「生活費が別(生計を別)であった場合」、ご自身の確定申告で雑損控除を受けることは原則できません。
戸籍上で親御様の戸籍に残っている場合でも、税務上の「生計を一にする」という判断は戸籍ではなく「実際に同一の会計(生活費・仕送り等の給養関係)で生活していたか」で判定されるためです。
【1】なぜご自身の雑損控除として申請できないのか
雑損控除(所得税法第72条)を申請できる対象資産は、以下のいずれかに限定されています。
・納税者本人が所有する生活用資産
・納税者と「生計を一にする」親族が所有する生活用資産
判定は「損失が発生した時点(今年年始の被災時)」の現況で行われます。被災時点で実家の所有者は親御様であり、質問者様とは生計を別にされていたため、被災時点における質問者様(または生計一親族)の所有資産には該当しません。そのため、その後相続でご自身が家屋を引き継ぎ、修繕費を自己負担された場合であっても、ご自身の雑損控除として差し引くことができないのが税務上の原則ルールとなります。
【2】親御様の「準確定申告」で申請した場合どうなるか
被災時点の所有者である親御様の「準確定申告(亡くなった方の確定申告)」において、親御様ご自身の雑損控除として申告すること自体は可能です。
しかし、親御様は元々「住民税非課税で収入は年金のみ(所得税ゼロ)」であったため、雑損控除を適用して所得を減らしたとしても、還付される所得税や安くなる住民税自体が存在しないため、税金上の恩恵(還付金)は受けられません。
【3】まとめと今後の実務上の注意点
今回のケースでは、大変心苦しいのですが、ご自身の年収240万円からの雑損控除の適用による節税効果(約8.2万円)を得ることは難しいという結論になります。
税務署へ事前確認される際も、無理に「生計を一にしていた」と申告してしまうと、後日の税務調査等で仕送り実績(通帳の振込履歴等)の提示を求められた際に証明できず、追徴課税のリスクが生じてしまいます。まずはありのままの事実(生計別・相続後の修繕)で税務署に相談されることをお勧めいたします。
ご参考にしていただけましたら幸いです。
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度々ありがとうございます。
元から雑損は考えておらず、なぜ最初の回答で雑損処理ばかりを勧められ、別々に住んでいるが、災害での手続きについての回答や方法がほぼなされないのか疑問です。
雑損は対象外なのは知っていますので、手続き方法がないのであればこれ以上お時間をさいていただく必要はありません
本投稿は、2026年09月30日 07時32分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







