年をまたいで商品の返金を実施した場合、返金費用をどう扱うか?
昨年分の確定申告の話なのですが、
副業として、個人でウェブサイトを運営し、そこで商品をネットで売っているのですが、
一昨年販売した商品に誤表示があったため、昨年、返金を実施しました。
この場合、返金に要した費用(商品代金+相手方の負担した費用の補償金)は、どのような扱いになりますか?
事業登録などはしておらず、会社員の副業です。
ウェブサイトの広告収入などがあるので、それらの収入を確定申告する際に、損失として、商品の返金費用を計上すれば、良いのでしょうか?
ウェブサイトの広告収入と、その返金した商品の売買は、事業として関係性はありません(別の事業という意味です)。
副業で得た収入、損失という大きなくくりで、損失として計上して良いのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
税理士の回答

事業所得を前提として考えますと、事業所得の金額はその年の「総収入金額」から「必要経費」を差し引いて計算しますので、複数の事業が仮にあったとしても全ての事業の収入金額を合計し、そこからその収入を得るための必要経費の合計額を差し引いて、事業所得の金額を計算する仕組みになっています。
従って、ご相談のケースを考えますと、返金に要した行為が相談者様の事業の一環で生じたものであって、返金に至った原因がその時点に生じたものであれば、当年の事業所得の必要経費と考えて良いかと思われます。
宜しくお願いします。
返金に要した行為が相談者様の事業の一環で生じたものであって、返金に至った原因がその時点に生じたものであれば、
販売した時点(一昨年)で商品説明に誤表示があったということが返金に至った原因でして、実際に返金を実施したのは昨年なのですが、この場合も昨年分の確定申告の事業経費に、返金費用を入れても良いということでしょうか?

誤表示であることが判明したのが昨年でその事実に基づいて返金したのであれば、昨年の費用として処理せざるを得ないと考えます。
宜しくお願いします。
誤表示であることが判明したのが昨年でその事実に基づいて返金したのであれば、昨年の費用として処理せざるを得ないと考えます。
仮に誤表示であることが判明したのは一昨年で、対応に手間取り、実際に返金(相手方口座に振込み完了)したのが、昨年の場合でも、昨年の費用として処理しても良いでしょうか?

一昨年からその事実があったとなりますと一昨年の申告が誤っていたことになりますので、正しくは一昨年の確定申告に関しての更正の請求になると考えます。
あとは金額の大小の問題になると思いますが、実務的には返金した年の経費で処理しても是認されるのではないかと思われます。
宜しくお願いします。
あとは金額の大小の問題になると思いますが、実務的には返金した年の経費で処理しても是認されるのではないかと思われます。
金額的にはいくらぐらいまでが問題となりませんか?

具体的な金額の基準はありませんので、収入金額とのバランスによると思います。ちなみに昨年の副業に関する収入合計と返金された金額はどれ程だったのでしょうか。
ちなみに昨年の副業に関する収入合計と返金された金額はどれ程だったのでしょうか。
具体的にはまだ出しておりませんが、昨年は収入が激減したため、
収入と返金額はそれぞれ数十万円程度で、返金額のほうが数倍多い場合はどうでしょうか?

返金額が想像以上に多かったようですね。収入よりも返金額が数倍も多いようであれば、原則に戻って一昨年の確定申告の「更正の請求」が宜しいと思います。
宜しくお願いします。
収入よりも返金額が数倍も多いようであれば、原則に戻って一昨年の確定申告の「更正の請求」が宜しいと思います。
なるほど、仮に、販売した時点が一昨年で、誤表示が発覚したのが昨年である場合は、「更正の請求」はしてはいけないのでしょうか?
また、「更正の請求」について、事実を証明する書類が必要とありますが、これは返金を相手方に振り込んだ口座通帳の記帳(取引明細)をコピーしたものなどで良いのでしょうか?

発覚が昨年であってもそもそも一昨年の会計処理に誤りがあったことが明確であれば、更正の請求になると思います。
事実の証明には返金の事実もそうですが、誤表示となった原因とその結果売上が過大計上となっていた事実の証明が必要です。
宜しくお願いします。
何度もご回答いただきありがとうございます。
発覚が昨年であってもそもそも一昨年の会計処理に誤りがあったことが明確であれば、更正の請求になると思います。
誤表示で取引をしてしまったので返金をする、という状況は会計処理の誤りであり、更正の請求になるという理解でよいでしょうか?
事実の証明には返金の事実もそうですが、誤表示となった原因とその結果売上が過大計上となっていた事実の証明が必要です。
誤表示となった原因ですが、単純ミスが原因ですので、それを証明しろといわれましても、難しく感じます。
繰り返しで申し訳ありませんが、収入よりも返金額が数倍も多いようであれば、それを返金した年の経費とするのは、税法上許されないのでしょうか?
また、仮に更正の請求になると、返金を受け取った側(相手側)が商品の購入費用を事業の経費に組み込んでいた場合、相手側も更正の請求をしなくてはいけないということになるのでしょうか?(それをこちらが心配する必要はあるのかどうかわかりませんが・・・)

「誤表示で取引をしてしまったので返金する」という表現が今一つ読み取れないのですが、
これは請求書等の書類上の表示の誤りだったのでしょうか、それとも、お客さんに販売する時点での値札やカタログなどの表示が誤っていたということなのでしょうか。
例えば、10万円の商品を販売したが請求書を20万円と誤って作成してしまし、そのまま20万円の入金があったので後日10万円返金したということであれば、20万円の売上自体が過大計上だったということになりますので、売り上げのあった年で修正する性格のものと思われます。
そうではなく、10万円で販売するものの値札を20万円と表示してしまい、お客さんは20万円で納得して購入したけれども、その後何らかのトラブルが発生して10万円を返金した、ということであれば、20万円の売上は一旦確定したものなりますのでその年の修正は必要ないと思われます。そして返金した金銭等はトラブル解決のための費用と考えられますので、支払時の経費と考えても宜しいかと思われます。
私の認識に相違がありましたらお知らせください。
宜しくお願いします。
何度もご回答いただきありがとうございます。
誤表示については、大まかに言うと、商品の品質などについての誤表示になります。
例えば、性能を示すある数値が実際は80しかないものを、誤表示で100と表示し、そのまま販売してしまったようなイメージです。
そのため、税理士様のご回答では後者(そうではなく~の段)かと個人的には思うのですが、どうでしょうか?

ご連絡ありがとうございました。
確かに後者に該当する内容かと思われます。品質に関する誤表示があったにせよ、一旦はお客さんとの取引は成立し売上は確定したものと考えられます。そうしますと、お客さんへの返金等は損害賠償的な意味合いもあると思われますので、その場合にはその事由が生じた年の経費と考えて良いと思います。企業会計であれば、特別損失となるものと思われます。
昨年の確定申告で経費計上する場合には、税務署でも疑問に感じると思いますので、収支内訳書の特殊事情欄に説明を付記しておかれると良いと思います。
宜しくお願いします。
本投稿は、2017年01月08日 17時35分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。