連帯債務から単独債務切り換えの住宅ローン借り換えによる贈与税について
住宅ローン借り換えを検討しているのですが、現在連帯債務で単独に切り換えようと思っています。
色々調べるとその際に贈与税が発生すると聞くのですがそれを回避する方法ありますでしょうか?
税理士の回答

石割由紀人
連帯債務から単独債務への切り換えを行う際に贈与税が発生する可能性があるのは、連帯債務者の一方が残債を引き継いだ際、その相手方に贈与があったと判断される場合です。具体的には、例えば夫婦が連帯債務を抱えている状況で、夫が妻の残債もまとめて負担する場合に贈与と見なされ、その返済額が贈与税の基礎控除額である110万円を超える部分に贈与税が課税されることになります。
この状況を回避する方法としては、以下のようなものがあります。
1. 持分の変更:不動産の共有持分を債務の引き受けに合わせて変更し、実質的に全ての持分を負担者の名義にしてしまう方法があります。この場合でも法律上の贈与が発生する可能性はありますが、適正な評価額での名義変更など税務上の処理をしっかり行うことで影響を最小化できます。
2. 不動産の売買:持分を譲る側が持分を売却し、譲受側がその代金で持分を取得する形にすることで、売買に伴う税金が発生しますが、贈与税を回避することになります。不動産取得税が課税されることがありますが、贈与税よりも低い場合があります。また、取得した持分についてはその価値に対する所得税がかかる可能性もあるので注意が必要です。
3. ローンの設計変更:金融機関と相談してローンの組み方を工夫することで、贈与税が発生しないような形にすることも可能かもしれません。
本投稿は、2025年01月08日 21時53分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。