贈与税について
近々身内から株式の贈与を受ける予定なのですが、贈与税以外に税金はかからないと知りました。
では、贈与を受けた年度の所得は上がるのでしょうか?
市営住宅に住んでいますので、所得が上がってしまうとややこしい事になるのではないかと心配です。
ご意見をいただければありがたいです。
どうぞ宜しくお願い致します。
税理士の回答
良波嘉男
ご質問ありがとうございます。
まず結論からお伝えします。
株式の贈与を受けても、相談者様の「所得」は一切増えません。
したがって、市営住宅の収入認定にも影響しません。
贈与は“収入”ではなく「資産の移転」 という扱いであり、所得税の対象ではありません(所得税法9条・贈与税法1条)。
① 贈与税は「所得税等とは別の仕組み」
株式を身内から贈与された場合は、
所得税:非課税(対象外)
住民税:非課税(対象外)
市営住宅の収入認定:原則対象外
となります。
贈与税は、財産をもらったときにだけ課税される独立した税金であり、
所得(給与・事業・年金など)とは全く別の区分です。
②市営住宅の収入認定にも影響しない理由
市営住宅の家賃算定は「前年の所得金額(課税所得)」 を基準に判定します。ところが、贈与で財産をもらっても「所得金額」には入らない
贈与税は“所得ではなく資産課税”
金銭・株式・土地・家屋をもらっても“収入扱い”にならない
ため、市営住宅の入居要件・家賃・更新時の審査に影響はありません。
※生活保護や児童手当とは異なる取り扱いになります。
③ 注意点として、売却した場合だけ“所得”になる
贈与を受けた株式を 後日売却した場合は話が変わり、
売却益(譲渡所得)
株式の取得価額(贈与者の元々の取得価額を引き継ぐ)
で計算されます。
ただしこれは「売った年の話」であり、贈与を受けただけでは一切所得になりません。
市営住宅との関係も、売却しないかぎり問題なしです。
分かりやすく教えてくださり、ありがとうございました。
参考にさせていただきたいと思います!
本投稿は、2025年11月23日 11時20分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







