贈与税などの時効
両親が少しづつ貯めてくれてた私の名前の貯金があり少なくても10年以上前からのもので、
銀行から連絡がきたら一万円など入れて動かすくらいで使っていません。
遺産相続で税務署が入った場合10年から20年くらい前のものでも問題になりますか?
その時母の保険の解約金も一千万ほど現金で貰っていますが、20年とかになると前のものすぎて証拠がありません。
その場合口で説明だけになりますが大丈夫ですか?また時効とはどのようなものになりますか?
税理士の回答
良波嘉男
結論
10年〜20年前の資金であっても、相続税調査では「問題になる可能性があります」。
「時効だから大丈夫」とは原則いえません。
証拠がなく、口頭説明のみの場合は非常に弱く、否認リスクが高いのが実務です。
特に
相談者様名義の預金を親が管理・積立していたケース
母の保険解約金1,000万円を現金で受け取っているケース
は、名義預金・贈与未申告として指摘されやすいです。
理由① 「名義預金」は時効で守られにくい
相談者様のお話は、税務署目線では次のように見られます。
「名義は子(相談者様)だが、実質的に管理・拠出していたのは両親ではないか」
この場合、その預金は親の財産(名義預金)として相続財産に含めて課税されます。
重要ポイント
名義預金の認定は「いつ作られたか」ではなく「誰の財産か」で判断
よって10年・20年前の積立でも、相続時点で残っていれば調査対象になります
理由② 贈与税の「時効」と相続税調査は別物
贈与税の時効(除斥期間)
原則:6年
重加算税が絡む場合:7年
ただしこれは「贈与税を新たに課税できるかどうか」の期限です。
相続税ではどうなるか
相続税調査では「その財産は誰のものか」を判断します
贈与税が時効でも、名義預金として相続財産に組み入れることは可能
ここが最大のポイントです。
理由③ 保険解約金1,000万円(現金)の扱いは要注意
税務署が見るポイント
誰が保険料を負担していたか
解約金を誰が受け取ったか
贈与の事実(贈与契約・申告)があるか
現状のリスク評価
現金手渡し
証拠なし
贈与税申告なし
よって高リスクです。
この場合、
「母の財産をそのまま預かっていただけ」
「管理を任されていただけ」
と判断され、母の相続財産に加算される可能性が高いです。
「口で説明すれば大丈夫か?」について
結論として難しいです。
税務調査では、
通帳
振込記録
贈与契約書
当時の申告書
などの客観証拠が重視されます。
口頭説明だけで覆せるケースは、実務上かなり稀です。
今できること
① 預金の性質を整理
いつ
誰が
いくら
どのように入金したか
を時系列でメモにまとめる
(完璧でなくても、整理しておくことに意味があります)
② 今後の相続に向けた対応
可能であれば
親名義に戻す
もしくは 今から正式な贈与として整理(毎年110万円等)
現在も相談者様が自由に使えないなら
→ 名義預金リスクは継続中
③ 相続税申告時のスタンス
「相談者様の固有財産」として主張するなら
→ それを裏付ける証拠を用意
難しい場合は
→ 相続財産に含めて申告する方が安全かと
詳しくありがとうございます。
説明不足ですみません。
いつ私が小さい頃から30年くらい
誰が父か母
いくら毎年100万づつ
どのように入金したか銀行から
かと思います。
調べれば証拠は出ますか?
ちなみに私が自由に使えます。
小さい頃からその通帳を持っていて
私の通帳ですので名義貯金ではありません。
入金を知っていました。
そのお話ですと保険金は預かっていただけ
という事になりますね、
母の財産は私にとの公証役場の遺言状がありますので使わずに財産分与の免除内に含まれますか?
良波嘉男
結論
30年分の入金履歴について、すべてが自動的に「問題なし」になるわけではありません。名義が相談者様でも、実質が親の管理下なら「名義預金」と判断されるリスクはあります。
ただし、
相談者様が幼少期から通帳を所持
入金を認識していた
自由に使える状態だった
という事情があれば、名義預金ではないと主張できる余地はあります。
また、
母の保険金を「預かっていただけ」という整理
公正証書遺言がある点
については、相続税上は別枠での整理が必要で、「自動的に非課税・免除内に入る」わけではありません。
理由①
30年分・毎年100万円の入金は証拠が出るのか
→出る可能性はありますが、限界があります。
銀行の取引履歴の保存期間は通常10年程度
30年前の詳細な入金記録が、金融機関から完全に取得できる可能性は 低い です
そのため実務上は、
直近10年前後の通帳コピー
入金パターン(毎年・同額・親から)
相談者様の年齢・生活状況
などを 総合的に見て判断 されます。
理由②
「名義貯金ではない」と言えるか
名義預金かどうかの判断基準は、名義ではありません。
税務署が見るポイントは以下です。
誰が通帳・印鑑を管理していたか
誰が引き出し・使用の決定権を持っていたか
相談者様が入金の事実を認識していたか
実際に自由に使える状態だったか
相談者様の説明どおりであれば、名義預金ではないと主張する論拠はあります。
ただし、幼少期(判断能力がない時期)の入金分については親の管理下と評価されやすい点は、正直に言ってリスクです。
理由③
母の保険金を「預かっていただけ」という整理について
「預かっていただけ」= 相談者様の財産ではなく、母の財産 という整理
この整理を取るなら、相続時には母の相続財産に含める必要があります。
理由④
公正証書遺言があれば非課税・免除になるか
→なりません。
誤解が非常に多い点ですが、
公正証書遺言=「誰に相続させるか」を決めるもの
相続税の非課税枠を増やす効力はありません
つまり遺言があっても財産分与の免除内に自動的に入るということは ありません。
すごく勉強になっております。
通帳を所持していたのは18歳くらいの時からです。
当時親と行き銀行で作りました。
理由①
30年の
直近10年前後の通帳コピーですが
10年は何も動かしていない場合
どうすればよいですか?
理由②
リスクなく名義預金ではないと主張できると聞いてよかったです。
すみません、幼少期判断能力がない時期ではなく
18歳くらいです。
理由③
相続時には母の相続財産に含めてよかったです。
理由④
相続税の免除とはどのようなものですか?
良波嘉男
【結論】
相談者様のケースでは、
① 通帳が10年以上動いていなくても致命的な問題にはなりません
② 18歳以降に本人管理・自由使用であれば「名義預金ではない」と主張可能性は高い
③ 相続時に母の相続財産へ含める整理で問題ありません
④「相続税の免除」という制度はなく、正しくは「基礎控除」や「非課税枠」の話です
順番に説明します。
理由①
「直近10年ほど通帳が動いていない場合はどうするか」
結論:問題ありません。できる範囲の資料で足ります。
税務調査や相続税調査では、「直近10年分程度」が実務上の確認範囲になることが多いですが、
動きがない=隠していた
という評価にはなりません。
対応としては
銀行から取得できる 残高証明書
取得可能な範囲の 通帳コピー
「長期間使用していなかった」という 説明
これで十分です。
10年間動いていないこと自体は不利になりません。
理由②
「18歳頃から本人管理の場合、名義預金か?」
結論:名義預金とされるリスクは低いです。
名義預金と判断される典型例は、
親が通帳・印鑑を管理
子が自由に使えない
贈与の認識がない
ですが、相談者様は
親と一緒に銀行で口座開設
18歳以降、通帳を所持
自由に使える状態
入金を知っていた
この条件が揃っているため、
「実質的に相談者様の財産」と説明できます。
理由③
「相続時に母の相続財産に含めてよいか」
結論:含めて整理して問題ありません。
名義や経緯がグレーな財産については、相続時に被相続人(母)の財産として申告
→ 税務署とのトラブルを最小化できます。
理由④
「相続税の免除とは何か?」
結論:「免除」という制度はありません。失礼いたしました。正しくは以下です。
実際にあるのは 非課税・控除 です
代表的なものは、
① 相続税の基礎控除
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
この範囲内なら、相続税はかかりません。
② 生命保険の非課税枠
500万円 × 法定相続人の数
③ 小規模宅地等の特例(要件あり)
これらを使った結果、「結果的に相続税がゼロになる」ことを一般に「免除」と言っているケースが多いです。
上田誠
相続税の調査では10~20年前の資金であっても問題にされる可能性はありますが、原則として相続税・贈与税には時効(除斥期間)があり、通常は成立から6年(重加算税事案でも7年)を経過したものについて新たに課税されることはございません。
そのため、20年前の保険解約金や長期間動かしていない預金について、現在になって課税される可能性は通常低く、証拠がなく口頭説明のみであっても、合理的な説明ができれば実務上は大きな問題にならないケースがほとんどでございます。
お返事ありがとうございます。
素人知識ですので、色々ご説明いただいても
混乱するだけの所
わかりやすいご回答ありがとうございました。
本投稿は、2025年12月18日 18時58分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







