みなし贈与と捉えられない不動産売却の基準
売却査定額500万円の不動産があります。
これを友人に50〜100万円で売却したいと考えていますが、市場価格よりも極端に安価に売却するとみなし贈与とされると聞きました。
みなし贈与と判断されずに、一般的な値下げ幅とみなされるようにするためは、市場価格に対して何%程度の売却価格に設定すればよいでしょうか。
税理士の回答
国税OB税理士です。
贈与税の基準は、その土地の相続税評価額を参考にします。
場所によって路線価、固定資産税評価額に対して何倍
という出し方になります。
あかの他人間であれば、必ずしも相続税評価額を下回っても贈与の対象にはなりません。
みなし贈与
個人から著しく低い価額の対価で財産を譲り受けた場合には、その財産の時価と支払った対価との差額に相当する金額は、財産を譲渡した人から贈与により取得したものとみなされます。
以上において、法人への低額譲渡で時価課税が行われる基準のように、時価の1/2未満というような基準は設けられていません。
これは、基準を設けると、その基準ギリギリでの低額譲渡で実質、贈与のような取引が想定されるからです。
例えば、時価のハッキリしている株式を利用し、簡単に課税回避が行えるからです。
例 親が、一株1,000円で取引している㈱を2万株購入。
子に1株900円で売却、子は株式の取得後、市場で1株1,000円で売却し、購入代金1,800万円を親に支払う。
こうすれば、みなし贈与にならなければ200万円を無償で子に渡すことができる。
土地の場合は個別事情により価額が変動するため時価が算定しにくいですが、考え方は同じです。実質的な贈与を贈与とみなすのです。
なお、親族関係もない、仕事関係でもない単なる友人の場合、あまりみなし贈与は適用されにくいと思います。
山本快夫
お世話になります。
みなし贈与における時価は「通常の取引価額」が基準となります。
実務上は、時価の80%未満で取引が行われた場合に「著しく低い価額」と判断される傾向にあるとは言えます(東京地裁 平成19年8月23日判決など参考)。
しかし、この80%という数値は絶対的なものではなく、取引の性質、当事者の関係、市場の状況など、さまざまな要素が考慮されますので、あくまでも参考に過ぎません。
不動産ですと、買い急ぎや売り急ぎでも変動します。また親族か第三者によっても税務上のリスクも変わります。
他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になれば幸いです。
山本快夫
補足となります。
親族間の不動産売買とはなりますが、相続税評価額を上回っていることを一つの理由として、みなし贈与とされなかった裁決事例(平15.6.19裁決)もありますので、第三者間の売買であっても一つの指標にはなるもの考えます。
宜しくお願い致します。
国税当局で問題になるのは、
土地は路線価÷0.8×1/2以下だと低額で贈与とみなされる可能性があります。
同様に家屋は、固定資産税評価額÷0.7×1/2以下問題になります。
みなし贈与の対象となる場合とは、一般的には、著しい低い価額で財産の譲渡を受けた場合に、その財産の相続税評価額と購入価額との差額が贈与税の対象となります。しかし、国税庁の取扱いでは、不動産の場合は、著しい低い価額で財産の譲渡を受けた場合には、相続税評価額ではなく、通常の取引価額と実際の購入価額の差額が贈与税の対象となります。
この場合、著しい低い価額がいくらなのかは、国税庁の取扱いでは具体的には示されていません。
あなた様の場合、売却査定価額が500万円ということですので、50~100万円程度での売却では、購入されたご友人に対して贈与税の課税対象となるおそれが高いものと思われます。
ただし、贈与税の基礎控除額が年間110万円認められていることから、ご友人が他に贈与を受けるものがなければ、購入価額が400万円程度の金額であれば、贈与税の対象とはならないものと考えます。
本投稿は、2026年08月04日 08時54分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







