外国籍夫の海外口座⇨日本国籍妻の国内口座への外貨送金・保管について(贈与税の対象となり得ますか?)
夫:外国籍(無職、日本在住4年目)
妻:日本国籍(会社員)
子:未就学児1人
家族で日本在住、現在は妻のみ働いており夫は妻の扶養に入っております。
今回のコロナの騒動があり、当面は日本で暮らすこととなったため、海外での生活費・教育費として夫名義の海外口座にあったものを今年になってから外貨のまま妻名義の国内銀行口座に送金し、保管しております(日本円換算約400万円弱)。受け取りの際、海外送金の使途として送金者は配偶者であること、生活資金であることは入力しております。
夫は外貨のまま受け取れる銀行口座を国内に持っておらず、口座開設にも時間がかかるということで妻の口座に手つかずのまま保管してある状態です。また現在妻の口座は外貨預金に関しては個人的に使用しておらず、夫からの送金受取・保管のみでの使用です。
この場合は贈与税の対象となり得ますでしょうか。
夫婦間の送金、今後必要になったときのための生活費として保管しており、贈与にあたるとは頭の片隅にもなかったのですが、この度他のことを調べているうちに心配になり相談させていただきました。
また、もし贈与税の対象となり得る場合、夫名義の口座を今年中に開設し、受け取った外貨を全てそのまま夫の口座に移した場合は贈与とみなされず「妻の口座に一時保管していて、開設した自分名義の口座に戻した」ということで贈与税の対象とはならず、何の申告等もしなくてよいのでしょうか。
長文で読みにくく、大変申し訳ありません。
ご回答いただけると幸せます。
どうぞよろしくお願い致します。
税理士の回答
よく整理されているので、大方の状況について理解できました。
国外からの夫名義の預金について妻の口座に入金し管理していますが、夫の口座が存在せず、やむを得ない状況であり、夫との間で贈与の意思があるわけでもないので贈与とは言えないと考えます。
ただ、今の状況(妻の口座に入金されている状況)は、その預金を妻が「妻のもの」として支出・使用できる状況であるため、ゆくゆくは夫名義の口座を開設してそちらに移して管理した方がよいかと存じます。
現時点の状況では、一家の生活費として使用しても問題ないですが、「妻への贈与ではないので妻のためには使うことはできないもの」ということになります。
ゆくゆく夫名義に移す行為についても、それが正規の姿に戻す行為であり、妻との間で贈与の意思などないわけですから、贈与税の対象にはなりません。
今の状態においては、贈与税の申告は必要ないと考えます。
海外からの送(受)金が100万円を超えており(銀行から税務署に報告されることになっています)、かつ本人以外(妻)の口座に入金されていることで、もしかしたら、税務署から何かお尋ねされる場合があります。その時は上記の状況を順序よく説明して「贈与には当たらない」ことをきちんと主張し回答すればよろしいかと思います。
大変丁寧なご回答、ありがとうございます。
ひとまずは安心致しました。
夫は日本での居住歴が6ヶ月以上あり、銀行口座の開設は時間はかかっても可能なはずのため急ぐべきなのか心配しておりました。
現在は妻の日本円での収入等で現状の生活費は賄えており、送金されたものをすぐに使用する予定はなく、あくまで将来的に家族での生活費・教育費等として必要になったときのために外貨での保管としているので、ある程度長期となり得る可能性もあります。そうなるとやはりできれば夫名義の外貨預金ができる口座を作り、そちらへ移していた方が安心、という理解でよろしかったでしょうか。
また、追加の質問となってしまうのですが、こちらでもし家族で住むための不動産や自動車を購入する場合、妻名義の口座のまま外貨を日本円に両替し、購入費用等に当てると生活費とはみなされず贈与とされてしまうのでしょうか。(この場合、夫婦どちらの名義で購入すると贈与とみなされないのでしょうか。)
再び長文となり、申し訳ありません。
お忙しいとは存じますがお時間のある時にご回答をいただけると幸せます。
どうぞよろしくお願い致します。
そうですね。夫名義の口座を開設して、そちらで管理・保管するのが実態に合ってますね。
もともと、夫名義の預金であり、「妻のものではなく、また、妻に贈与されたものではない」と整理してきているものなので不動産や自動車を購入する場合は「夫」名義とすることになります。
一部でも妻名義とする場合は、その部分が贈与とみなされることになるかと存じます。
再度ご丁寧なご回答をありがとうございます。大変勉強になりました。
不動産や自動車などの購入の際は、名義をどのようにするか踏まえた上で資金の使用元を注意したいと思います。
また、今回ご回答いただいたことを踏まえ、夫名義の銀行口座を開設(外貨預金が可能なもの)し外貨を送金する、もしくは日本円に両替したものを夫名義の口座に送金する、等対応していきたいと思います。
貴重なお時間をありがとうございました。
本投稿は、2022年06月25日 16時33分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。