相続税における家庭用財産の定義と評価額について
(1) 相続税における家庭用財産とは?素朴な疑問
故人は生前約2年間デイサービスのお世話(要介護3)になり,その後数か月入院して今年亡くなりました。デイサービスの利用開始を機に,ベッドや手すりはレンタル用品を手配しました。衣類,おむつ,杖,靴,食器などは介護用の物を買いそろえました。以前使っていた物はもう使うこともないだろうということで,ベッドほか大型の物は引き取り料を払って処分し,衣類等の大半は家庭ごみに出しました。
このような経緯で,故人が残した物はそれほど多くはありません。残した物のほとんどは,相続人である私が自分の財布から出費したものです。前置きが長くなりましたが,ここで質問です。故人が残した物で相続人が費用を負担した物,つまり買ってあげた物は,相続税における家庭用財産の対象になるのでしょうか。買ってあげた時点で出費したのに,それがさらに課税対象になるとしたら,また出費?違和感を覚えました。専門の先生方に相続税における家庭用財産の定義について,解説をお願いします。
(2) 家庭用財産の評価額について
故人が残した物は次のとおりです。ネット上の情報には「家庭用財産の評価額は一般的に5万円から30万円程度と言われている」とありますが,5万円には程遠く,むしろ,値段がつくのかというのが正直なところです。評価額はどれぐらいにしておくのが妥当でしょうか。
座椅子1(5年使用)椅子1(3年使用)立ち上がり簡易補助手すり(3年使用)
木製収納棚1,引き出しケース1(各10年以上使用)
エアコン1,電気こたつ1,電動ミシン1,CD数枚,プレイヤー1,扇風機2
(各10年以上使用)
小型冷蔵庫1,血圧計2(各5年使用),電気カーペット1(未使用)
腕時計1(10年以上使用)
農作業用鍬2,屋外用ストッカー2(各5年使用)
衣類,靴,杖数点(介護用使用済み)食器類一揃(介護用使用済み)
布団一揃(介護用使用済み)タオルケット,ブランケット数点(未使用)
税理士の回答
ご質問の件ですが、以下回答させて頂きます。
(1) 相続人が購入した物品の取り扱い
相続税の対象になるかは「亡くなった時点の所有権」で判断します。ご自身で購入した場合でも、故人へ「あげた(贈与した)」のであれば、故人の財産として課税対象になります。一方、「貸していただけ」なら対象外ですが、日用品や介護用品は性質上、故人の所有物とみなされるのが一般的です。
(2) 家庭用財産の評価額
ネット上の「5〜30万円」という目安は、一般的な家財が残る家屋の想定です。家庭用財産は原則として「亡くなった時点での時価(中古買取価格)」で評価します。
ご提示のリストを拝見する限り、10年以上の家具家電や使用済み介護用品が大半で、客観的な売却価値は「ほぼ0円」と考えられます。実務上は「家庭用財産一式:1万円」と少額計上するか、事実に基づき「0円」とするのが妥当なケースです。
回答は以上となります。
ご参考になりましたら幸いです。
能登路先生、詳しく教えていただきありがとうございます。おかげさまで疑問が解消しました。私が購入した物はすべて故人にあげた物なので、家庭用財産になります。評価額は1万円で計上するつもりです。
本投稿は、2026年07月11日 15時46分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







