遺言執行の所要期間について
現在、遺言書の検認を受け、遺言執行者の選任を家庭裁判所に申立をするところです。
1.遺言執行からその後の相続税の申告等のことについても合わせて税理士さんに相談したいのですが、一般的に申立から選任までどれくらいの期間がかかるものでしょうか。
2.また、相続税納付のために遺贈を受けた土地を売却することを検討しています。そのため、
・死亡者には法定相続人、代襲相続人無し
・一人への包括遺贈
・動産は預金のみ
・不動産あり
という状態の場合、不動産登記が完了するまでにかかる期間の目安についてもご教示いただければと思います。
3.遺言執行者の選任後、真っ先に不動産の遺贈登記をして頂くことが可能なものでしょうか。
以上3点についてご教示願います。
税理士の回答
1. 候補者を指定していれば、書類の不備や遺言内容、候補者に問題があるといった事情がなければ、遅くても申立てから2週間以内には選任されると思います。一方、候補者を指定しないままでの申立てですと、3週間~4週間ほどかかるのではないでしょうか。
2. 法務局の込み具合によるのですが、通常、申請後10日以内には遅くとも登記は完了すると思います。
3. ご質問の趣旨が「選任後すぐに執行に着手できるのか?」ということでしたら、遺言がどのような内容であるにせよ、後々の紛争を極力避けたいという理由から、まずは全ての法定相続人に対して「遺言執行者に就任したこと」を遺言のコピーをを添えて通知してから、執行に着手するのがよろしいかと思います。ご質問2のように「法定相続人ナシ」という前提であれば、執行者に就任後直ちに、登記申請にとりかかることが可能ですが、もしも「法定相続人が複数いる」とか、「法定相続人がいるかどうか現時点で不明」といった場合には、まずは、相続調査や就任通知を行う関係上、執行着手までに一定の期間を要するのではないかと思います(もちろん、この通知作業は法的な義務ではありません)。
それぞれの質問について丁寧にご回答いただき、ありがとうございます。たいへん参考になりました。
3.については、仰る通りの趣旨です。相続人は無く、受遺者一人という状態ですので、すぐに登記に取り掛かっていただくべく相談を進めようと思います。
本投稿は、2019年07月11日 18時42分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。