生命保険の解約返戻金と株価
未上場企業の社長です。
退職金を受給して、株価を下げようと思います。
ただ、退職金の支給の原資として全額損金計上の生命保険を解約する予定です。
この生命保険を解約すると利益に計上されると聞いたことがあるのですが、それが正しいとすると、生命保険の解約と退職金の支給を同時に行うと株価は下がらないと思うのですが、どうでしょうか。
生命保険会社に聞いてもよくわからないので、教えてください。
税理士の回答
ご認識のとおり、生命保険の解約返戻金と役員退職金が同額であれば、株価は下がりません。(株価には影響を与えません)
三嶋政美
生命保険の解約返戻金は益金に算入されるため、解約と同時に退職金を支給しても「益金と損金が相殺されるだけ」で、株価を大きく下げる効果は限定的です。会社の株価は単純に利益額だけでなく、純資産の増減に直結します。解約で資産が現金に変わり益金が生じ、その直後に退職金を支給すれば損金処理はされますが、純資産は退職金分だけ減少します。したがって「解約→退職金支給」を同時にしても帳簿上は資産増減と損金が打ち消し合い、瞬間的に利益を圧縮するだけで、株価引下げのインパクトは「退職金支給額」に依存することになります。実務上は時期をずらす、解約益を圧縮する別手法を併用するなど、設計次第で効果は変わりますので、税理士に具体的シミュレーションを依頼されるのが賢明です。
三嶋先生
早速にありがとうございます。
時期をずらすと言っても、利益が減る時期がないと意味がないですよね。
また、解約益の圧縮とはどのような意味でしょうか。他に損金計上するものを実行するということでしょうか。
青山先生
早速のご回答、ありがとうございます。
本投稿は、2025年09月22日 10時46分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







