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親族間売買

祖父の相続税対策として、現在私が売り出し中の自宅マンション(5180万円)を祖父が購入することを検討しています。
売買は不動産会社を通し、第三者へ売却する場合と同程度の適正な市場価格で、祖父が現金購入する想定です。
購入後は祖父自身が居住するのではなく、祖父の子である父、または孫である私が、賃料を支払わず「使用貸借」の形で居住する可能性があります。
現金を不動産に換えることで、将来の相続時に相続税評価額を下げることを目的の一つとしています。

このような

**「祖父が孫所有の不動産を適正な時価で購入し、その後、子または孫が無償で使用貸借する」**
という方法について、
①相続税・贈与税その他の税務上問題となる点はありますでしょうか。
②実行する場合に特に注意すべき点(売買価格の設定・残しておくべき資料・使用貸借契約書の作成・相続時の不動産評価など)があれば併せて教えていただきたいです。
③祖父の現金を不動産にしておくことで相続税対策にそもそもなっているでしょうか。

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*祖父*
現金・定期預金:約3,000万円
株式:約2,000万円
合計:約5,000万円
*祖母*
現金・定期預金:約3,000万円
株式:約1,000万円
合計:約4,000万円
(このうち3000万円は名義預金のため、不動産購入の前に祖父口座に戻す予定)
相続人:父(兄弟なし)

税理士の回答

ご質問様
以下、ご質問の回答になります。
少しでもお役に立てれば光栄です。

結論から申し上げます。このスキームは、税務上のリスクよりも「そもそも経済的に割に合わない」という点で再考をおすすめします。

■ ①税務上の最大の問題

見落としやすい重大な論点があります。祖父様はご相談者様の直系血族に当たるため、ご自宅を祖父様に売却すると居住用財産の3,000万円特別控除が使えません(措法35条、措令23条2項)。10年超所有の軽減税率や買換え特例も同様に適用除外です。

第三者に売れば税額ゼロだった譲渡益に、20.315%が丸ごと課税されます。仮に譲渡益が2,000万円なら約406万円の追加負担です。まず取得費を確認し、譲渡益が出るかどうかをご計算ください。ここが最初の分岐点です。

そのほか、5,180万円は売出価格であり成約価格より高い可能性があるため、時価を超える部分が相続税法9条により祖父様からご相談者様への贈与と認定されるリスクがあります。また、使用貸借の物件は相続時に自用地・自用家屋として100%評価され、評価減はありません。

■ ②実行する場合の注意点

価格は不動産鑑定評価書で裏付ける(売出価格をそのまま使わない)
媒介契約書・重要事項説明書・売買契約書・振込記録を一式保管
使用貸借契約書を作成し、負担は固定資産税相当額以下にとどめる
売却後もご相談者様が住み続ける形は避ける(占有が変わらないまま現金だけ移動する外形は、実質的な現金贈与と見られやすくなります)

なお、名義預金3,000万円の移動は別途大きな論点です。真正な名義預金なら名義の是正で問題ありませんが、過去に贈与が完成していたと認定されると、今回の移動が祖母様から祖父様への新たな贈与となり約1,195万円の贈与税が生じます。原資が祖父様の収入であること等を示す資料の整備が必須です。また、真正な名義預金であれば移動しなくても祖父様の相続財産に含まれますので、移動自体に節税効果はありません。

■ ③対策になっているか

なっていない可能性が高い、というのが率直な見立てです。

まず現状の税額です。祖父様の財産8,000万円、相続人2名で基礎控除4,200万円。相続税の総額は470万円、配偶者の税額軽減を使えば一次・二次合わせて400万円前後です。

次に効果ですが、令和6年1月1日以後の相続から「居住用の区分所有財産の評価」通達が適用され、マンションの相続税評価額は理論的な市場価格の60%が下限とされました。従来の「タワマン節税」のような大幅圧縮はできません。加えて祖父様が居住されないため、小規模宅地等の特例(80%減)も使えません。

評価額を3,100万円と仮定すると相続税は約92万円となり、約303万円の減少です。しかし実行には次の支出が伴います。

不動産取得税 約67万円(居住されないため中古住宅の特例が使えません)
登録免許税 約52万円(住宅用家屋の軽減0.3%も適用不可)
仲介手数料(買主側)約177万円
印紙税・司法書士報酬・鑑定費用 約60万円
合計 約356万円

節税303万円に対し支出356万円。この時点で持ち出しです。 ここにご相談者様の譲渡所得税が加われば、明確なマイナスになります。さらに、購入目的が相続税対策であることが明確で利用実態にも変化がない場合、財産評価基本通達6項による否認リスクも残ります。

明確なご回答ありがとうございます。
追加で質問させていただけますでしょうか。

・今回のマンションは短期譲渡となりますが、私(祖父から見て孫)と主人で1/2ずつ所有しております。また譲渡益は500万ほどです。譲渡所得税はそこまでかかりますでしょうか。

また、自己発見のため仲介手数料はかからないと考えています。

本投稿は、2026年08月12日 20時53分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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